２００２年７月２７日（土）（ドイツ・ホッケンハイム発）

不本意なドイツＧＰ予選　アラン･マクニッシュ１７番手、ミカ・サロ１９番手

大きく変わったコンディションに翻弄され苦戦　明日の決勝レースでの巻き返しに期待

天気予報では、週末には天候は回復し、気温も上昇するとされていたものの、ドイツＧＰ予選日は、昨日同様、厚い雲の下で夜が明けた。

午前９時から４５分づつ２回、３０分間のインターバルを挟んで行われたプラクティスは、限られた時間の中で新コースを攻略すべく、各チーム、各ドライバーが、予選そして決勝レースへ向けたセットアップを急ぐ中、スピン、コースオフが続出。この緊迫した最後のプラクティスで、パナソニック・トヨタ・レーシングのミカ・サロは１分１６秒１９５で８番手、アラン・マクニッシュは１分１６秒３９９の１０番手で、午後の予選へと臨むことになった。

午前中のプラクティスを終えた直後から、ホッケンハイム上空の雲は切れ、時折青空から太陽が照り始めた。午後１時から１時間わたり行われた公式予選は、気温２６度、路面温度２８度へと急上昇する中で、タイムアタックが開始された。刻々と変わる路面コンディションを見極め、慎重にコースインのタイミングを図っていたパナソニック・トヨタ・レーシングのミカ・サロとアラン・マクニッシュは、予選開始２５分後から走行。しかし、タイムアタックに苦戦。アラン・マクニッシュが１分１６秒５９４で１７番手、ミカ・サロが１分１６秒６８５の１９番手で予選を終え、明日の決勝レースへ挑む。

アラン・マクニッシュ：　＃２５　予選１７番手　１分１６秒５９４　１２周　シャシーＴＦ１０２／０８
「今朝のプラクティスでは最終セクターが特に悪かったが、セットアップの向上を図ることができなかった。最初の２つのセクターでタイムを得るのだが、最後までそれを維持するのが難しい。プラクティスと比べコースコンディションも大きく変わったが、それに適合させることが出来なかった。明日のスターティング・ポジションは少し残念だが、予選タイムは接近しているので、巻き返しをはかりたい」

ミカ・サロ：　＃２４　　予選１９番手　１分１６秒６８５　１１周　シャシーＴＦ１０２／０７　
「今シーズン、最も失望した予選となってしまった。今朝までは、バランスもハンドリングも良かったが、昼食を挟み、コースコンディションは大きく変わり、バランスを失ってしまった。十分なグリップが得られず、アンダーステアに苦しんだ。何とか予選中に問題解決を図ろうと努力したが、時間切れとなってしまった」

エンジン部門ゼネラル・マネージャー　ノルベルト・クライヤー：
「エンジンに問題は抱えていない。我々はすでに、フランスＧＰで２台に発生した問題の原因を究明しており、再び同じ問題が起きないことを確信している。厳しい予選結果と、前戦でのリタイアの後で、明日の決勝へ挑むわけだが、もっとも大きな目標は、最後まで走り切ることだ」

テクニカル・コーディネーター　高橋　敬三：
「午後となり、"ＴＦ１０２"のバランスが大きく崩れ、グリップを失ってしまった。予選中に調整を試みたが充分なセットアップを見出せなかった。大変不本意な予選結果に終わってしまったが、明日の決勝へ向けて、すべてをチェックし、２台が少しでも上位でフィニッシュ出来るように全力を尽くす」

＜予選＞

天候：	曇りのち晴れ
気温：	最低２４℃　最高２６℃
路面温度：	最低２７℃　最高２８℃
湿度：	５０％
Ｔ-ＣＡＲシャシ－：	ＴＦ１０２／０６（アラン・マクニッシュ仕様）

明日の決勝レースは、現地時間午後２時（日本時間７月２８日午後９時）にスタートが切られる。