第12戦 ドイツGP 2002

2002年7月30日(火)

アラン・マクニッシュ - ドイツGPを振り返って

近いうちには、このコラムをすべてはうまくいって、ポイント獲得の報告ではじめたいな。でも、残念だけれど、今回の新生ホッケンハイム(ドイツGP)は僕の運勢を変えてはくれなかったよ。でも、ミカが完走できて、最近少し揺らいでいた信頼性の問題に終止符を打てて良かったよ。

個人的には、自分のドライビングや、スピード面ではミカと比べても満足しているから、油圧系のトラブルで、レース3分の1の距離で終わってしまったことは惜しかったと思う。

また、予選の結果も、僕が17位、ミカが19位と、思ったより落ちてしまったことも残念だね。実際、土曜日のフリー走行では8位と10位の結果が出せていたからね。それだけ、シャシーやタイヤのバランスを見極めるということが難しいかということだろう。経験あるチームでもこのような問題には、手を焼いてしまうところもあるくらいだからね。

また、今回のグランプリ期間中は、天候の変わりようも大きかったね。金曜日と土曜朝に比べると、予選の時とレース時の気温がとても高くなったんだ。気温そのものと、気温がコース路面とタイヤに及ぼす影響は、ハンドリングの感触を予想もつかないほど変えてしまって、まるでそれは、止まらずに動き続ける標的を、狙い撃ちするような感覚のようだね。

レースでは、僕たちのクルマがオーバーステア気味だったので、グリッドでフロントウィングの調整をして、ピットストップでも2台とも別のウィングの調整をしたんだ。僕は残念ながら、そのピットストップ後にリタイアしてしまった。車体後部から出ていた炎はオイル洩れが原因だったんだ。

僕はスタートではうまくいって、第1周回目で順位を上げていくことができた。中位集団を捕らえることができたので、ここで、早めのピットストップをして、やり過ごしながら、クルマの空いたタイミングを狙って追い越しをかけようとしたんだ。でもこの機会を生かしきれなくてくやしいね。

改修されたホッケンハイムのサーキットは気に入ったよ。ドライブしていてとても面白いと感じるコーナーが含まれるセクションがあるね。けれど、そのセクションでは、グリップはつかみやすくなったから、他のサーキットにも同じようなところがあったなという感覚を受けるかも知れない。近代的サーキットって言われるのかな。レース展開上ではこういうところが良いのかも知れないけれど、必ずしも挑戦しがいのあるサーキットというわけではないね。

レースを離れたところでは、今シーズンが終わる前に、僕がパナソニック・トヨタ・レーシングのドライバーを交替させられるというような噂が、一部メディアで報じられていたけれど、これは全く根拠のないことで、そんな話はチームのなかで話し合われたこともないし、こういったことは、まじめに仕事をしようとする人たちを混乱させるだけだよね。

8月16日に行われるハンガリーGPまでの間は夏休みだ。僕も数日は休みをとるつもりだけれど、その後は、R.チェカレリ チームドクターのスペシャル・トレーニングを受けにイタリアへ行くよ。それから、ハンガロリンク(ハンガリーGP)での大変な仕事が待っているんだ。