第13戦 ハンガリーGP 2002
2002年8月16日(金)(ハンガリー・ハンガロリンク・サーキット発)
ハンガリーGPプラクティス初日 刻々と変わる難しいコンディションと格闘
ミカ・サロが15番手、アラン・マクニッシュが18番手。雌雄を決する明日の予選へ邁進
パナソニック・トヨタ・レーシングは、F1第13戦ハンガリーGPへ向けて、プラクティスを開始した。先週来、中部ヨーロッパを襲った豪雨は、ドイツ、オーストリア、チェコの各国で、洪水の被害をもたらしている。洪水こそ免れてはいるものの、やはり、水位を増したドナウ川が市中を流れる古都ブダペストの北西20Kmに位置するハンガロリンク・サーキットは、曇り空から時折雨が降っては、時折太陽が覗くという変わりやすい天候で朝を迎えた。1周3.975Kmのコースに14のコーナーを持つ、ゴーカートコースのように屈曲したテクニカルサーキットでは、各チームの攻略戦が始まった。
この第13戦は、アロウズの2台が欠場しており、出場車は全20台。またミナルディのA・ユーンに代わりA.ダビットソンがステアリングを握ることとなった。午前11時から午後2時までの間、1時間のインターバルを挟み1時間づつ2回に分けて行われたプラクティスでは、ハンガロリンク初走行となる"トヨタTF102"のセットアップが急がれた。
午前中のプラクティス1回目は、曇り空かつ、気温26度、路面温度23度という予想外に低温で、過ごしやすい気候のもとで行われた。しかし、ホコリが載って、グリップの出ないサーキットに、セッティングもままならず、ミカ・サロとアラン・マクニッシュは、各チーム、各ドライバー同様に、 "トヨタTF102"の各部をチェック。ミカ・サロは1分19秒884で16番手、アラン・マクニッシュは1分21秒027の19番手となった。
午後1時からのプラクティス2回目は、薄日が射し、気温が28度、路面温度30度へと気温が上昇する中、タイヤのラバーグリップが増したサーキットでセットアップが進められた。しかし、セッションなかばには、コースの一部で突然小雨が降り、セッション終盤には、強烈な太陽が照りだす難しいコンディション。スピンやコースオフが続出するプラクティス初日を、ミカ・サロが1分18秒890の15番手、アラン・マクニッシュが1分19秒171の18番手で終えることとなった。
ミカ・サロ: #24 1分18秒890 15番手 周回数34周 シャシーTF102/07
「2回のセッションを通してセットアップは向上した。しかし、バランスの向上には、まだやるべき事が残されている。ただ、それほど悪い状況ではなく、決勝用のセットアップには満足している。ここでは"TF102"の性能をフルに引き出すことが重要なので、タイヤ、そしてコーナーからの脱出にトラクションコントロールなど、あらゆるバランスを噛みあわさなくてはならない」
アラン・マクニッシュ: #25 1分19秒171 18番手 周回数37周 シャシーTF102/08
「バランスの向上をはかるのに苦労した。現在のところオーバーステアに悩まされているが、これからいろいろなデータを解析して、安定して戦えるようにセッティングを煮詰める。午後のセッションでは、電気系に小さな問題を抱えたが重要なメカニカルトラブルは発生していない」
テクニカル・コーディネーター 高橋敬三:
「決勝用のセットアップを見出すために、ミカ・サロ、アラン・マクニッシュともに異なるセッティングを試した。コースコンディションが刻々と変わる中で、バランスは向上したものの、まだ満足のいくレベルには達していない。明日は、今日より条件が良くなると予想され、さらに、追い抜きが困難で、予選順位が決勝を戦う上で、とても重要となるサーキットなので、タイムアップへアタックする」
<ハンガリーGP・プラクティス初日>
天候: | 曇りのち晴れ |
気温: | 最低26℃ 最高28℃ |
路面温度: | 最低23℃ 最高30℃ |
湿度: | 32% |
T-CARシャシ-: | TF102/06(ミカ・サロ仕様) |
明日の公式予選は、午後1時から2時(日本時間8月17日午後8時から9時)まで行われる。
- トヨタ自動車 モータースポーツ カーレースカテゴリー