第13戦 ハンガリーGP 2002
2002年8月18日(日)
ハンガリーGP 決勝レポート
厳しい状況の中で闘った土曜日の予選の後に迎えたハンガリーGPの決勝レースにおいて、パナソニック・トヨタ・レーシングチームにポイントがもたらされることはなかった。しかし、気温が高かったブタペスト郊外のハンガロリンクサーキットで2台のトヨタTF102が完走を果たし、耐久性を実証することができた。ミカ・サロが13位、アラン・マクニッシュがサロに僅か1.3秒差の15位でフィニッシュした。ところが、サロがジャガーチームのPDロサと順位を争っていた2回目のピットストップの際に危険なピットアウトをしたとして25秒が決勝のタイムに加算されてしまい、サロは15位へ、そしてマクニッシュが14位へ繰り上がるという結果となった。
トヨタチームの2人は共にスタートで順位をアップすることに成功。サロは、ロサをスタートでパスすると、レースがフィニッシュするまで争うこととなった。そしてマクニッシュはその2台を追った。マクニッシュは2回目のピットストップで5秒のタイムロスをしてしまったが、チェッカードフラッグを受けたときにはそのロスを挽回して2台のクルマに続いてゴールした。
サロにもレース中にドラマがあった。ゴールまで20周となったとき、コクピットの中で消火器が作動してしまい、その泡で覆われて前がとても見づらくなってしまったのだった。「最後の20周は、コースの記憶をたどって走った。クルマ自体はとても良いバランスだったし、プレッシャーの中で良いレースができたと思っていたので、25秒を加算されたのには不満だよ。だって、普通にピットアウトしたと思うんだ」とサロはコメントしている。
これまで不運に見舞われて来たマクニッシュが今回は、完走を果たすことができた。「ものすごく追い越しが難しいためにわれわれは一列になって走行することしかできなかったんだ。2回目のピットインの時にギヤがうまく入らなくてタイムをロスしてしまったけれど、それも挽回できた。少しだけアンダーステアーが出たけれど、全体的に見れば、大きなトラブルもなかったし、フィニッシュできてうれしいよ」とコメントしている。
フェラーリチームが1-2フィニッシュし、RバリチェロがワールドチャンピオンのMシューマッハーを従えてゴール。バリチェロはこれでチャンピオンシップポイントで2位に浮上した。また、フェラーリは、4年連続のコンストラクタータイトルを獲得した。
3位にはBMWウイリアムスチームのRシューマッハー。4位、5位にKライコネン、Dクルサードのマクラーレン・メルセデスチームが入り、Gフィジケラが6位でジョーダン・ホンダチームに1ポイントをもたらした。
シリーズは、2週間後にベルギーのスパ・フランコルシャンでヨーロッパラウンドの終盤戦に突入する。
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