第14戦 ベルギーGP 2002

2002年8月30日(金)(ベルギー・スパ・フランコルシャン発)

ベルギーGPプラクティス初日で、難コース攻略へとセットアップ

濃霧で短縮されたセッションをミカ・サロが10番手、アラン・マクニッシュが11番手

パナソニック・トヨタ・レーシングは、F1GP第14戦ベルギーGPへ向けて、プラクティスを開始した。ベルギーの首都ブリュッセルから約150Km、ドイツ国境にも近い、アルデン山脈の山間に位置する“スパ・フランコルシャン”は、濃霧に包まれて朝を迎えた。

パドックの濃霧が消え始め太陽が覗き出したのは、プラクティス開始直前の午前10時過ぎ。しかし、“スパ”名物、約1Kmの急坂「オー・ルージュ」を上り詰める「ル・コンブ」近辺には、濃霧が立ち込め、午前11時に開始予定のプラクティスは、1時間にわたって遅延されることとなった。

午後12時に開始されたプラクティス1回目は、通常の1時間から30分間に短縮されて、気温18度、路面温度21度という、時折陽の射す曇り空のもとで行なわれた。急勾配の上り坂、低速コーナーと高速コーナーが組み合わされた難コースを攻略すべくセットアップに邁進したパナソニック・トヨタ・レーシングはミカ・サロが1分51秒717で9番手、アラン・マクニッシュが1分51秒772の11番手であった。

予定通り、午後1時から1時間にわたって行なわれたプラクティス2回目は、太陽が照り、気温も28度、路面温度が32度へと上昇する中で周回が重ねられたが、スピンやコースオフ、エンジンブロー等過酷なサーキットならではのハプニングが続出。イエローコーションが多発する中を着実に走り抜いたミカ・サロが1分49秒260で10番手、アラン・マクニッシュが1分49秒560の11番手でプラクティス初日を終えることとなった。

ミカ・サロ: #24 1分49秒260 10番手 周回26周 シャシーTF102/07 
「予定したプログラムは、全てこなすことが出来た。高速コーナーでのハンドリングも良く、改修されたサーキットの路面は、以前ほどバンピーではなくなり、我々のTF102にとって、明らかに有利となった。しかし、低速コーナーでのバランス向上には集中せねばならない。今日の結果は満足のいくものだが、まだ金曜日のプラクティス初日であり、週末へ向けてこの成果を維持すべく努力せねばならない」

アラン・マクニッシュ: #25 1分49秒560 11番手 周回28周 シャシーTF102/08
「今日は、走行時間が短縮されたことで、誰もが不満の残るプラクティスであった。しかし、我々は、プログラムのほとんどをこなすことが出来た。一般的なセットアップとタイヤの比較も出来、効果的なセッションとなった。昨年、ここで行なったテストからも、我々のTF102への手応えはもっていたが、とても嬉しいことに、今日は、その通りに進行することが出来た」

チームマネージャー アンジュ・パスカリ:
「いつものように、スパ・フランコルシャンのコースは、濃霧で、今朝のセッションに影響を与えた。しかし、今日の成果には満足している。プラクティス初日の結果からも、我々の努力している方向性が正しいことが分かった。今日得たデータの解析を明朝までに行い、タイヤの選択などを判断したい」

テクニカル・コーディネーター 高橋敬三:
「いつものプラクティス初日同様に、主に決勝用セットアップを行なった。ミカ・サロ、アラン・マクニッシュ共に、ほぼ満足のいくレベルまでセットアップを進めることが出来た。今日は、明日の予選に投入する新スペックのエンジンも試したがとても好調だった。明日の予選では、このパワーアップしたエンジンの成果を示したい」

<ベルギーGPプラクティス初日>

天候: 霧のち晴れ
気温: 最低16℃ 最高28℃
路面温度: 最低19℃ 最高32℃
湿度: 71%
T-CARシャシ-: TF102/06(アラン・マクニッシュ仕様)

明日の公式予選は、午後1時から2時(日本時間8月31日午後8時から9時)まで行われる。