第15戦 イタリアGP 2002

2002年9月14日(土)

イタリアGP 予選レポート

パナソニック・トヨタ・レーシングは、ヨーロッパで行われる今シーズン最後のレースでデビューシーズンながら健闘を見せた。昨日のフリー走行でミカ・サロが記録した期待のもてる6位に続き、今日の予選では9回目のトップ10入りを果たしたのだった。

ローダウンフォースのセッティングで臨んだモンツァサーキットがTF102にマッチしてサロは1分22秒318のタイムで決勝スタートの10番手グリッドを獲得した。チームがとった2周連続の予選アタック作戦が的中したのだった。しかし、アラン・マクニッシュはベストアタックの周に渋滞に遭遇してしまい、それでもサロからコンマ2秒遅れの1分22秒521で13番手のグリッドを確保した。

「クルマのバランスには満足しているよ。もう少し前のポジションに行けたと思った。予選のアタックのために燃料を少なくすると相対的にそれほど速くないんだけれど、満タンでは速いんだ。10番手グリッドには少しがっかりしたけど、モンツァでこのスターティングポジションは悪くはないし、何といってもわれわれのクルマはレースで良いんだ」とサロはコメントしている。

マクニッシュも加えて「われわれは、それほど多くのセッティング変更を行わなかった。少しのチューニングを行っただけなんだ。それでもクルマのバランスとセットアップにはハッピーさ。2周連続してアタックをかける作戦をとった。それは、フライングラップの2周目にタイヤのコンディションが良く、タイムが出たからなんだ。でも、その2周目に渋滞に引っかかってしまったから、その効果を活かしきれなかった」とコメントした。

テクニカル・コーディネーターの高橋敬三は、決勝において重要なのはクルマの信頼性であると確信している。「まだTF102の完全なセットアップを見つけだすことはできなかったが、二人のドライバーは予選で素晴らしい走行を披露してくれた。今回われわれは新しいスペックのエンジンで決勝を闘う。高出力と信頼性を向上させたこのエンジンでまず完走を果たし、最大限上位を目指したい」とコメントした。

昨年のこのレースの覇者、ウイリアムス BMWチームのJPモントーヤが5回目のチャンピオンを決定しているMシューマッハーを退けて今シーズン7回目のポールポジションを獲得した。Rシューマッハーは、兄から100分の2秒遅れで3番手。Rバリチェロが4番手、マクラーレン・メルセデスのKライコネンが5番手※、そしてジャガーチームのEアーバインが今シーズン初のトップ6グリッドからスタートする。
(※:ライコネンは予選での佐藤琢磨(ジョーダン・ホンダ)との接触により、ベストタイムを剥奪されたため、予選公式結果は5番手 Eアーバイン、6番手Kライコネンとなる。)

ドイツのホッケンハイム・サーキットのレイアウトが変更されて以後、モンツァが世界で最速のグランプリコースとなった。今回のポールポジションタイムを叩き出したラップの平均時速は、259.827キロで17年前、1985年にKロズベルグがイギリス、シルバーストーンでマークした記録を更新した。