第16戦 アメリカGP 2002

2002年9月28日(土)(アメリカ・インディアナポリス発)

アメリカGP予選 パナソニック・トヨタ・レーシング思わぬ苦渋

アラン・マクニッシュが16番手、ミカ・サロが19番手から明日の決勝レースで追い上げ

予選日のインディアナポリス・モーター・スピードウェイは、2.5マイル(4Km)オーバルコースを囲む25万席もの広大なグランドスタンドの彼方も霞む、深い霧に包まれて朝を迎えた。

予選を前に、午前9時から45分づつ2回、30分間のインターバルを挟みプラクティスが行われた。前半セッションのスタート時には、幾分霧は薄くなり、視野も開け、気温16度、路面温度18度、湿度93%というコンディションの中、各チーム共予選用セッティングに集中。一気にタイムアップが図られる中でミカ・サロは1分12秒914で10番手、アラン・マクニッシュは1分13秒612で18番手を記録した。後半セッションは霧が晴れて澄んだ青空へと変わり、気温21度、路面温度32度へと、上昇する中で、予選を前にした最後のセットアップが行なわれた。このプラクティスセッションで、ミカ・サロは1分12秒656の11番手、アラン・マクニッシュは1分13秒204の18番手で、午後の予選タイムアタックに臨むことになった。

午後1時から行われた公式予選は、気温23度、路面温度33度へさらに上昇する中で開始された。各チームは、タイムアタックのチャンスを窺い、セッション開始20分過ぎから、続々とコースイン。「インディ500」とは反対まわりにオーバルコースの一部を走り、インフィールドのロードコースへと続くF1用にレイアウトされたコースで、タイムアタックが繰り広げられた。

パナソニック・トヨタ・レーシングは、ミカ・サロが、不運にもプラクティスでのセットアップを、予選のタイムアタックに結びつけることが出来ずに苦戦。限られた時間で調整を試みたが1分13秒213の19番手と低迷。アラン・マクニッシュが1分12秒723で16番手から明日の決勝レースへ臨むこととなった。

アラン・マクニッシュ: #25 予選16番手 1分12秒723 11周 シャシーTF102/08
「予選中は、アンダーステアに悩まされたものの、今朝のプラクティスからは明らかにセットアップは向上した。明日の決勝レースへ向けて納得いくセットアップが見つかると思う。今日は、チームスタッフ全員が、最高のコンディションを見出すべく努力をしてくれた。明日までに、さらにバランスが向上することを期待している」

ミカ・サロ: #24  予選19番手 1分13秒213 11周 シャシーTF102/07 
「今朝のプラクティスでは、比較的バランスが良かったが、午後にセットアップに変更を加えたら、予選ではまったくグリップを失ってしまった。その結果、ベストタイムもプラクティスよりも0.5秒も遅くなってしまった。明らかに何かがおかしくなってしまったので、早急に究明せねばならない。さらに、最後のタイムアタックでは、ホイールセンサーが壊れてしまい、タイムアタックが出来なくなってしまったことも悔やまれる。明日は上位へと進出するために、多くをパスせねばならないが、その為にもオーバルコースの直線でスピードを稼ぐようにダウンフォースを少なくセットアップする」

テクニカル・コーディネーター 高橋敬三:
「両ドライバー共に、ほとんど予選前のプラクティスから大きな変更を施していないにもかかわらず、予選では、ミカ・サロの"TF102"のバランスが大きく崩れてしまい予想外の展開になってしまった。明日の決勝レースまでに原因を究明し、対策を施し、上位進出へと立ち向かう」

<イタリアGP予選>
天候: 晴れ
気温: 最低23℃ 最高25℃
路面温度: 最低30℃ 最高34℃
湿度: 50%
   
T-CARシャシ-: TF102/06(アラン・マクニッシュ仕様)

明日の決勝レースは、現地時間午後1時(日本時間9月30日午前3時)にスタートが切られる。