第17戦 日本GP 2002

2002年10月12日(土)(日本・鈴鹿サーキット発)

日本GP予選 アラン・マクニッシュがクラッシュ 大事に至らず決勝へ

ミカ・サロが予選13番手、アラン・マクニッシュが予選18番手から凱旋レースに挑戦

日本GP予選日の鈴鹿サーキットは、爽やかな秋晴れの朝を迎えた。サーキットの入り口には、早朝から熱心なファンが鈴なりで、GPドライバーの到着を待ちわび、カメラの放列とサイン攻め。グランドスタンドは、昨日にも増して観客が増えて、予選、決勝へと緊張感が高まってきた。

午前9時から45分づつ2回、30分間のインターバルを挟んでプラクティスが行われ、前半のセッションは、気温20度、路面温度27度、湿度60%というコンディションで開始された。しかし、各チームともコース上に残るオイルを清掃した汚れを嫌い、コース状況の様子見。セッション開始20分過ぎからコースインしたパナソニック・トヨタ・レーシングは、限られた時間で予選用のセットアップに邁進。ミカ・サロは7周し、1分36秒265で14番手、アラン・マクニッシュは、4周をこなしたところで、エンジンの不調に見舞われて、エンジン交換のためにピットイン。1分37秒306の18番手で前半のプラクティスセッションを終えた。続く10時15分からのプラクティス後半セッションは、気温21度、路面温度28度へと、徐々に上昇する中で、予選を前にした最後のセットアップが行なわれた。このプラクティスセッションで、ミカ・サロは1分36秒265の17番手、アラン・マクニッシュは1分36秒640の19番手で、午後の予選タイムアタックに臨むことになった。

午後1時から行われた公式予選は、気温22度、路面温度30度へさらに上昇する中でタイムアタックを開始。しかし、セッション開始35分後にアラン・マクニッシュが「130R」コーナーでクラッシュ。"トヨタTF102"は大破してしまった。メディカルセンターでレースドクターからレントゲン検査等の診断を受けたアラン・マクニッシュは、幸いにも無事を確認。しかし、様子を見るために、今日の予選の続行は断念。明日の決勝レースには出走できる見込み。

コース修復のために1時間14分にわたって予選は赤旗中断となったが、午後2時50分に再開。午後3時14分まで延長された予選で、ミカ・サロは、1分33秒742を刻み、予選13番手から、また、アラン・マクニッシュは、クラッシュ前に刻んだ1分35秒191で予選18番手から、明日の決勝レースへと挑むことになった。

ミカ・サロ: #24  予選13番手 1分33秒742 12周 シャシーTF102/07 
「もう少し、ここでは良い予選結果を残せると思っていた。最大限の努力をしたが、アンダーステアを解消することが出来なかった。さらに、タイムアタックの最終ラップでは、とても良い感触で走っていたが、先行車のコースオフで、コース上に載った芝でタイムロス。とても悔しい。しかし、アラン・マクニッシュが大事に至らずにすんだと聞いて、本当にホッとしている」

アラン・マクニッシュ: #25 予選18番手 1分35秒191 5周 シャシーTF102/08
「体は大丈夫。検診を受けたが、膝に少し痛みがあるものの、明日朝には回復すると確信している。130Rへは、とてもスムーズに進入したが、突然オーバーステアになり、バリアへ激突してしまった。クラッシュ後、まず思ったことは、自分の体が動くかどうかの確認だった。しかし、幸いにも、全く問題なかった。明朝、再度メディカルチェックを受けなくてはならないが決勝レースへは出場できると思う。とにかく、私にとって最良のことは、TF102のコックピットに戻ることだ」

テクニカル・コーディネーター 高橋敬三:
「アラン・マクニッシュのクラッシュは、残念だったが、大事に至らなかったことは、不幸中の幸いだった。ミカ・サロは、TF102のバランスも良く、トップ10入りは逃したものの、全力を出し切ってくれたと思う。明日の決勝レースは、アラン・マクニッシュも出場できる見込みなので、日本のファンの期待に応えるべく全力で戦い抜くつもりだ」

<日本GP予選>
天候: 快晴
気温: 最低22℃ 最高23℃
路面温度: 最低28℃ 最高32℃
湿度: 54%
   
T-CARシャシ-: TF102/06(ミカ・サロ仕様)

明日の決勝レースは、午後2時30分にスタートが切られ、53周で戦われる。