第17戦 日本GP 2002
2002年10月13日(日)(日本・鈴鹿サーキット発)
パナソニック・トヨタ・レーシング 最終戦日本GPで11度目のトップ10
アラン・マクニッシュは出場断念。孤軍奮闘のミカ・サロが苛酷な“鈴鹿”で8位フィニッシュ
予選でのクラッシュから一夜明け、アラン・マクニッシュが鈴鹿サーキットに元気な姿を見せた。午前9時には、メディカルセンターでレースドクターのメディカルチェックを受け、午前10時から30分間行われたウォームアップを走行。10周し、1分37秒734の13番手タイムを刻み、ファンの期待を集めた。しかし、その後、再度FIAのドクターチェックを受けたアラン・マクニッシュは、決勝レースへの走行には、ドクターストップがかかり、惜しくも出場を断念することになった。
孤軍奮闘でパナソニック・トヨタ・レーシングの期待を担うこととなったミカ・サロは、決勝レースへ向けてこのウォームアップで最後のセッティングを確認。13周し、1分37秒612の9番手タイムを刻んで決勝レースへと臨むこととなった。
15万人を超える大観衆と、トヨタスタンドを埋め尽くした約1万人のパナソニック・トヨタ・レーシング応援団の大声援の中、午後2時30分に決勝レースがスタート。気温27度、路面温度31度、湿度36%と、真夏日のような、強烈な太陽の下で熱戦が繰り広げられた。うまいスタートを切ったミカ・サロは、1周目には、ポジションを上げて12位へ。苛酷な鈴鹿サーキットで、次々とエンジントラブルで戦列を去るライバルを横目に、着実に上位進出。
17周目と34周目の予定のピットインも「トヨタ生産方式」による効率化活動の成果を発揮して素早く8秒台でクリア。ミカ・サロと"トヨタTF102"は、果敢に戦い続け8位でフィニッシュ。パナソニック・トヨタ・レーシングは参戦初年度を11度目のトップ10入りで締めくくった。優勝はM.シューマッハ(フェラーリ)であった。
ミカ・サロ: #24 8位 52周/53周 シャシーTF102/07
「最高のレースとは言えなかった。3セット目のタイヤに問題を抱えてしまい、アンダーステアに悩まされ、さらに、制御センサーの不調にも見舞われレースの中盤では苦戦を強いられた。しかし、今回もまた双方向テレメトリーのお陰で、ピットのメカニックが走行中に修復をはかってくれた。上位入賞は逃してしまったが、パナソニック・トヨタ・レーシングでの最後のレースを完走出来て満足している」
アラン・マクニッシュ: #25 出走せず シャシーTF102/08
「シーズン最後のレースにパナソニック・トヨタ・レーシングのドライバーとして戦うことが出来ず、失望している。昨日のアクシデントの後、一晩ゆっくり休息し、今朝のウォームアップも調子が良かった。レーシングドライバーとして、今日のレースは、本当に戦いたかった。しかし、FIAの決定に従うことにした。とても残念であり、チームや日本の大勢のファンには、本当に申し訳なく思っている」
チーム代表 オベ・アンダーソン:
「今季最終戦をミカ・サロの活躍で8位で締めくくることが出来、とても嬉しい。しかし、アラン・マクニッシュがレースを戦う姿を日本のファンに披露出来なくて非常に残念。参戦初年度としては成功した1年だったと思う。来年は、さらに飛躍できるものと確信している」
テクニカル・コーディネーター 高橋敬三:
「ホームグランプリの日本GPをシングルでフィニッシュ出来、参戦初年度の締めくくりとしては満足している。ミカ・サロは13位からのスタートだったが日本のファンのために全力で走り切ってくれた。また、アラン・マクニッシュは、FIAの判断で残念ながら出場出来なかったが、2人のドライバーには、心から感謝をしたい」
トヨタ自動車(株)取締役社長 張富士夫:
「アラン・マクニッシュは大変残念だったが、ミカ・サロは8位で完走し、参戦1年目を締めくくってくれた。いずれにせよ、2人のドライバーの今までの奮闘に感謝したい。本年はF1が想像以上に厳しい世界であることを知らされたが、今年の経験を糧に、来年以降着実に進歩し、大きく飛躍したいと思っている。」
天候: | 快晴 |
気温: | 最低27℃ 最高28℃ |
路面温度: | 最低29℃ 最高31℃ |
湿度: | 38% |
T-CARシャシ-: | TF102/06(ミカ・サロ仕様) |
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