第1戦 オーストラリアGP 2003
2003年03月05日(水)
パナソニック・トヨタ・レーシングF1参戦2シーズン目へ挑戦
今週末の第1戦オーストラリアGPで新型“トヨタTF103”が実戦デビュー
2003年F1世界選手権が、今週末、オーストラリア・メルボルンの、アルバート・パーク・サーキットで幕を開ける。パナソニック・トヨタ・レーシングにとって2年目のシーズン開幕戦は、このオーストラリアGPが125戦目のF1GP出場となるベテラン、オリビエ・パニスと、F1デビュー戦となるクリスチアーノ・ダ・マッタの2人が、やはりデビュー戦となる“トヨタTF103”で激戦に挑む。
2002年シーズンが日本GPで幕を閉じてから5ヶ月の間に、多くのことが起こった。パナソニック・トヨタ・レーシングは、効率改善を目指しレーストラックの内と外とで、チーム構成の改革を行うと共に、新型のF1カー“トヨタTF103”を開発した。“トヨタTF103”が発表されてからは、オリビエ・パニスとクリスチアーノ・ダ・マッタの2人のドライバーが、数多くのテストを行ってきた。その結果、パナソニック・トヨタ・レーシングは大きな進歩を遂げ、2003年の目標である、予選でのトップ10グリッドと、全戦でのポイント獲得へ向け、準備は整った。
いつもは、一般に開放されている公園内の、アルバート・パーク・サーキットは、F1の行われる週末のみ、5.303kmの特設コースが設定される。このため、プラクティス開始直後は、コース上の埃っぽいサーキットに悩まされる。さらに、今回のオーストラリアGPから、新たに改正されたルールに則って、テスト、タイヤ選択、予選やポイントシステムが実施されることになる。
昨年、F1世界選手権にデビューしたパナソニック・トヨタ・レーシングは、ここオーストラリアGPで、デビュー・レースで初めてのポイントを獲得した。予選14番手と16番手から決勝をスタートし、1台は、運悪くリタイアとなったが、もう1台の“トヨタTF102”は6位でチェッカーフラッグを受けた。
「再び、F1挑戦2年目をスタートするためにここメルボルンへとやって来たが、昨年、ここで初の世界選手権ポイントの獲得を祝ってから、もう1年が経ってしまったかと思うと、不思議な気分だ。我々は、このオーストラリアGPのために、“トヨタTF103”を7週間に渡ってテストしてきた。とはいえ、いつも言っていることだが、我々がどれだけの成績を残すことが出来るかは、予測出来ない。しかし、オリビエ・パニスとクリスチアーノ・ダ・マッタが110パーセントの努力をしてくれることは分っているし、新しい予選ルールがいくつかの驚きをもたらしてくれることを確信している」とオベ・アンダーソンは語った。
オリビエ・パニスは、「オーストラリアGPの行われるアルバート・パーク・サーキットは、初日はとても埃っぽく、予選、決勝へ向けて正しいタイヤを選択するのは難しい。ここは追い越しが可能なポイントがいくつかあり、楽しいサーキットだ。しかし、グリップの良い、クリアなレーシングラインが1本に限られてしまい、それを外すと非常に埃っぽく、滑りやすく、ミスを犯しやすい。1月以来“トヨタTF103”で3,000km以上をテストしてきて、ついにこの週末、パナソニック・トヨタ・レーシングでの私のレース・デビューとなる。新しい予選ルールは興味深いものになるだろうし、私は、楽しくなりそうな週末を待ちわびている」と語った。
クリスチアーノ・ダ・マッタは、「F1デビュー戦となるオーストラリアGPだが、私はこのサーキットを走ったことが一度もなく、この週末は大変な挑戦となることは予想している。先週、イモラとヘレスでテストを行うことが出来、“トヨタTF103”の良い感触を得た。今年からの新たなルールによって、金曜日の午後に行われる最初の予選までに、私が走ることの出来る時間は多くないが、調子は上向いているし、自信はある。コース図を見る限り、ハードブレーキングが必要なコーナーと、低速コーナーを持ち合わせる、テクニカルなサーキットのようだ。我々が他のチームと比較してどのレベルにあるのか、確認できるのが楽しみだ」と語った。
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