第1戦 オーストラリアGP 2003
2003年03月07日(金)
オーストラリアGP 予選1日目
2003年F1世界選手権の初戦、オーストラリア・グランプリがメルボルンのアルバートパークで開幕した。
今年からレギュレーションが変更され、レースウィークエンドの流れが変化した。その中でもパナソニック・トヨタ・レーシングチームの新たなドライバー2人は快調な滑り出しを見せ、オリビエ・パニスが1分27秒352で8番手、クリスチアーノ・ダ・マッタが1分27秒478で11番手でフリー走行を終えた。
予選の方式が全く新しくなって、金曜日と土曜日の両日午後に行われることとなった。しかしながら、金曜日の結果は最終的な決勝スターティンググリッドを決定するものというよりは、「金曜日の最速ドライバー」という位置づけだ。通常、コースのコンディションも良くなってタイムが向上する土曜日の一台づつによるワンラップのアタックでグリッドが決まる。
しかしながら、FIAから発表されている新レギュレーションによれば、土曜日の予選から決勝のスタートまでチームは燃料補給をすることが禁止されているので、それを考えると金曜日の予選の方が燃料の量を少なくして、クルマが軽い状態で走行していると思われる。そして、ここ数年とは異なり、金曜日のクルマの状態、結果がそれぞれのポテンシャルをはかり知るものなのだろう。
以上のことから見れば、パナソニック・トヨタ・レーシングチームの2人のドライバーの結果から、TF103の性能が期待のもてるものであることを示してくれた。オリビエ・パニスはコースの第1セクターでアンダーステアーによってタイムをロスしてしまった。
もしこのセクションをチームメイトのダ・マッタと同じタイムで走れたとしたら、オリビエは今日の予選で3番手のポジションにつけれたことになる。ダ・マッタは、第1、第2セクターまでは金曜日最速のタイムを叩き出したルーベンス・バリチェロからほんのコンマ何秒か遅れていただけだったが、その後の第3セクターで失速、後れをとってしまった。
「思っていた以上にアンダーステアーが大きくて、タイトな最初のセクションでクルマが思うように曲がってくれなかったんだ。残りのセクションは問題なかった。チームの皆がこの結果からクルマのポテンシャルには自信を持ったはずだ。クリスチアーノも初めて走るサーキットでありながら頑張ったね」とパニスはコメントしている。
「ハッキリ言って、このサーキットには慣れていないし、でも結果を出さなければならないから、この結果にはハッピーさ。でも、ボクはレーシングドライバーなので満足するということはないよ。結果以上にクルマのポテンシャルが確認できたことはチームにとって良かったね」とダ・マッタはコメントしている。
「一般的に言っても、クルマとドライバーの両方が素晴らしいポテンシャルを示した。オリビエもクリスチアーノも速かった。レースウィークエンドの良いスタートを切れた。クリスチアーノは、午前中わずかに24周しただけだったのを考えると、彼のパフォーマンスには驚いた」とチーム代表のオベ・アンダーソンはコメントしている。
5回のワールドチャンピオンに輝いているミハエル・シューマッハーは新たなシーズンの6度目のタイトル獲得に向けて4番手で初日を終えた。フェラーリチームは、Rバリチェロの1分26秒372によってトップに立ち、マクラーレンチームのキミ・ライコネンが1分26秒551で2番手、1997年の世界チャンピオン、BAR・ホンダチームのJビルヌーブが1分26秒832で3番手、ビルヌーブのチームメイト、Jバトンがシューマッハーを挟んで5番手、Dクルサードが6番手につけている。
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