第1戦 オーストラリアGP 2003

2003年03月09日(日)

オーストラリアGP 決勝レポート

パナソニック・トヨタ・レーシングチームは、新たなシーズンの開幕戦、メルボルンで行われたオーストラリアGPで2台共にリタイアという残念な結果となってしまった。しかしながら、2名のドライバーとTF103は、この週末にそのポテンシャルを示すことができた。

変化するコースコンディション、アクシデントによって2度セイフティーカーがコースインするという混乱の状況の中でオリビエ・パニスはレース直前から見舞われていた燃料プレッシャーのトラブルによって32周後にリタイヤしてしまった。リタイヤに至るまでパニスは、一時は5番手を走行していた。

クリスチアーノ・ダ・マッタは、右手前方に2台の車がいてブレーキングポイントを誤り、スピンアウトしてしまった。16番手グリッドからスタートしたダ・マッタは11番手まで順位をアップしていた。

「この週末、クルマは調子よかった。そして、何回か発生していた燃料プレッシャーのトラブルが再び起こるまでの決勝でも快調だった。決勝のスタート時点でドライタイヤを選択した判断も正しかったし、表彰台を逸してしまったと思っている。レギュレーションの変更にチームは素早く対応したし、ボク自身も順応できた。この週末に素晴らしいポテンシャルを示すことはできたし、近い将来に結果を出せる自信がある」とパニスはコメントしている。

決勝、早々にリタイヤしてしまったCARTチャンピオンのブラジリアン、ダ・マッタは「2台のクルマのイン側へ入ったときにコースの外にブレーキマーカーの表示を確認した。自分ではそのマーカーがコーナー手前100メーターを示すものだと思っていたら、実は50メーターのマーカーだった。完全にプレーキングが遅れてしまった。ドライタイヤでスタートして数周は苦労したけど、だんだんと調子が良くなって前のクルマをパスしていったんだ。短かったけれど、レースは楽しかったよ。われわれの戦闘力はすごく高かったし、クルマは速かった。次のレースが楽しみさ」とコメントしている。

マクラーレン・メルセデスチームのDクルサードが優勝。マクラーレンチームは、ウイリアムズBMWチームのJPモントーヤを挟んで1-3フィニッシュ。モントーヤはリードしていた残り10周の第2ターンでスピンして順位を下げてしまった。

5回チャンピオンに輝いているMシューマッハーもレースをリードしたが、ピットインしてメカニカルトラブルを修復するようにというオレンジディスク旗を提示され、ピットイン。そこから挽回してトップ3フィニッシャーから1秒以内の4位でフィニッシュした。ルノーチームのイタリア人Jトゥルーリが5位、ザウバー・ペトロナスチームの HHフレンツェンが6位。ポイントシステムも変更されて、8位までに与えられることになった。よってルノーのFアロンソに2ポイント、ウイリアムズBMWのRシューマッハーが1ポイントをゲットした。

パナソニック・トヨタ・レーシングの2人のドライバーは3月23日の第2戦マレーシアGP前にスペインのヘレスサーキットで行われるテストに参加する。
ダ・マッタは、今晩にスペインへ飛び、水曜日と木曜日、その後パニスが2日間のテストを行う。