第2戦 マレーシアGP 2003

2003年03月22日(土)

マレーシアGP 予選2日目レポート

パナソニック・トヨタ・レーシングはフォーミュラ・ワン世界選手権第2戦のマレーシア・グランプリの決勝に向け、オリビエ・パニスが1分38秒094で10番手、クリスチアーノ・ダ・マッタが1分38秒097で11番手のグリッドからスタートすることとなった。

今シーズンから始まった1台ずつによるタイムアタックによる決勝グリッドの決定方法の結果を見ても、トヨタTF103は、トップグループとの差を着実につめつつある。予選方式と共に今シーズンから導入されたFIAの新レギュレーションによって各チームがどのような戦略のもと、どれだけの燃料量を搭載して予選に臨み、そしてそのままの状態で決勝のスタートを迎えるのかを探るのは困難ではあるが、パニス、ダ・マッタ共にポールポジションのタイムから僅かに約1秒遅れただけだった。

「昨日は、セットアップでちょっとギャンブルしてしまって、ハンドリングが良くなかった。そこで、一晩かかって作業して基本的なセッティングに戻したんだ。朝のフリー走行でメカニカル・トラブルに見舞われながらも、クルマの感触はとても良くなった。完全にクルマは安定したし、戦闘力を回復して、レースへ向けて僕たちの作戦に自信が出てきた。10番手グリッドからのスタートはポイントゲットのチャンスだ」とパニスはコメントしている。

ダ・マッタは、朝のフリー走行で素晴らしい5番手タイムを初めてのセパンサーキットで記録し、今日の予選ではパニスのタイムに僅か0.003秒遅れただけだった。初めてのサーキットでまだレイアウトを学んでいる途中でありながら速さを示すことと、初チャレンジのF1への取り組み方にチームは感心させられている。クラッチのトラブルが発生してスペアシャシーで予選に臨まなくてはならなかったが、それでも彼は速さを示した。

「レーシングドライバーというものは常により良い状態を望むものだけれど、全体的に見てクルマは良くなっているし、ラップタイムも良いのは事実だ。トラブルによってクルマを換えなくてはならなかったけれど、チームがきちんと準備してくれて、終わってみれば満足できる結果だった」

ルノーチームのF.アロンソが1分37秒044、J.トゥルーリが1分37秒217で何とフロントローを独占した。スペイン人ドライバーがポールポジションを獲得したのはF1の歴史の中で初めてであり、そして、F.アロンソの21歳という若さは、ポールポジション獲得の最年少記録である。

フェラーリチームのM.シューマッハーが1分37秒393で3番手、マクラーレン・メルセデスチームのD.クルサードが1分37秒454で4番手、M.シューマッハーのチームメイトR.バリチェロが1分37秒579で5番手、スポンサーが地元企業であるザウバー・ペトロナスチームのN.ハイドフェルドが6番手だった。

パナソニック・トヨタ・レーシングチーム代表のオベ・アンダーソンは明日の決勝に向けて「オリビエとクリスチアーノ、そしてチーム全体の働きに対して大変満足している。気温が高い中でのドライビングと作業は厳しい。しかし、その状況でもわれわれは良い仕事ができたし、戦略も良いと思っている」とコメントしている。