第3戦 ブラジルGP 2003

2003年04月04日(金)

ブラジルGP - 予選1回目レポート

F1世界選手権第3戦、ブラジルGPの舞台インテルラゴスサーキットは、雨に苦しめられる初日、状況が目まぐるしく変化する中1回目の予選が行われ、そのコンディションによって結果はくじ引きのような様相を呈した。そのような状況下に於いてもパナソニック・トヨタ・レーシングのオリビエ・パニスが1分25秒614のタイムで6番手につけ、そして地元のヒーロー、クリスチアーノ・ダ・マッタは1分26秒554で11番手という上々の滑り出しを見せた。二人のドライバーは、予選前のフリー走行で僅かに計測2周の走行をしただけで予選に臨んだ。

今年の新レギュレーションでは、タイヤメーカーは1種類のレインタイヤのみ使用が認められている。そうなると、ウエットから乾き始めるコンディションとなる場合は、だいたいにおいてインターミディエートタイヤの方が良い結果を出すと判断できる。しかし、雨の量が多くなればこのタイヤではドライビングが困難になる。そのため金曜日午前中のフリー走行で合計10周以上走行するドライバーはいなかった。

金曜日の天候はとても難しいコースコンディションをドライバーの前にセットした。パニスは、前回グランプリの結果から最後の20番目にコースインし、満足は行かなかったものの6番目のタイムを叩き出した。

「ちょっとトラクションコントロールに問題が出た。クルマは良かった、バランスもグリップも良かった。コースコンディションも望んでいたとおりになったのでトラクションコントロールに関係してパワーが足りなかったのが残念だ。この問題は、今、解決中だ。問題が無けりゃ明日のフリー走行と、予選で良いポジションがゲットできる自信がある」とパニスはコメントしている。

クリスチアーノ・ダ・マッタのホームグランプリ、ブラジルだが、彼は1994年以来このコースを走っていない。「あれは、F3レース時代のことだから全然違う。コースがどっちに曲がっているのは分かってもF1を走らせる上ではあまり意味を持たないね」

そして、天候によってコースに慣れることができなかった。

「時間がなかったのでクルマやセットアップに対しては何も言えない状況だね。そして、相対的に結果にはがっかりしてはいないよ。でも、もう少し準備するべきだったかな。明日、天気が良くなってドライコンディションになってタイムアップしたいね」とダ・マッタはコメントしている。

ジャガーレーシングのMウェーバーが素晴らしい走りで1分23秒111のトップタイムをマークして上位陣にまた変化があった。ウェーバーはパニスの前、最後から2番目にコースインし、コースが少し乾き始めたコンディションでアドバンテージを得た。

ウェーバーが走行するまでトップだったフェラーリチームのRバリチェロは(1分23秒249)2番手に落ちてしまった。

マクラーレンチームの2台は、まだコースが濡れている状況で、最初と2番目にコースインしながら好タイムマークした。マレーシアGPの勝者Kライコネンが1分24秒607で3番手、開幕戦オーストラリアGPの勝者Dクルサードは1分24秒655で4番手。

雨を得意とすることで有名なディフェンディングチャンピオンのMシューマッハーは、彼のアタックの時に雨が強まる中、1分25秒585で5番手のタイムを出した。パニスのTF103のタイムは、シューマッハーから僅か0.03秒遅れであることで天候が好転した状況でもチームは今後に期待を抱いている。予報は、今日と同じような状況だ。