第5戦 スペインGP 2003
2003年04月29日(火)
ヨーロッパ戦第2ラウンド F1第5戦スペインGP 雪辱戦に自信
テストでの好結果と信頼性を確保して、予選トップ10、ポイント獲得へと挑戦
2003年4月29日(火)(スペイン・バルセロナ発)
F1第5戦は、スペインGP。バルセロナ近郊のカタルニア・サーキットに戦いの舞台を移す。パナソニック・トヨタ・レーシングは、前戦サンマリノGPにおいて惜しくもポイント獲得を逃したものの、堅実なレース展開で今シーズン初の2台完走を果たし、チームの士気も高まり、ポイント獲得へと臨む。
テクニカルなコースレイアウトのカタルニア・サーキットは、F1のテストサーキットとして使用頻度が高く、F1開催サーキットの中で最も各チームが走行しているサーキットでもある。オリビエ・パニスとクリスチアーノ・ダ・マッタは、1月以来、“トヨタTF103”で10レース分の走行距離を越える3,500km以上のテストをこなしている。
オリビエ・パニス、クリスチアーノ・ダ・マッタの2人に加え、リザーブドライバーのリカルド・ゾンタは、先週、カタルニア・サーキットに似たテクニカルサーキットであるイタリアのムジェロ・サーキットで、4日間にわたるテストを行った。テストでは、スペインGPに向けたミシュランのタイヤ評価や広範囲におよぶ“トヨタTF103”のセットアップ、新しいエアロダイナミクスなど、多岐にわたるテスト・プログラムを消化して、4日間で延べ482周をこなした。
スペインGPは、今年で43回目を迎えるが、1990年までは、ヘレス・サーキットで開催されており、カタルニア・サーキットでの開催は、1991年以来。バルセロナの北部に位置し、エアロダイナミクスの効率を重視すれば、追い越しが可能なコースでもある。オリビエ・パニスは、1997年には、65周のレースで2位に入賞を果たしている。一方、クリスチアーノ・ダ・マッタは、テストでの走行経験に加えて1996年に国際F3000でレースを戦っている。
オベ・アンダーソンは、「カタルニア・サーキットでのテストの成果からも、総合的なパフォーマンスと速さには、手応えを得ている。また、2週間前のサンマリノGPでは、2台完走を果たせたこともあり、ポイント獲得は、より現実的なものとなっている。開幕戦以来苦戦を強いられたが、チームは、レースを戦う毎に、すべての分野で進歩している。サンマリノGPでは、飛躍的な前進を果たすことが出来、ムジェロのテストでは、成果を挙げている。スペインGPにおいては、次のステップとして、2台ともにポイント圏内での完走を果さなくてはならない。しかし、ほとんどのチームがこのサーキットで数多くのテストをこなし、熟知しているので、決して侮れない」と語った。
オリビエ・パニスは、「このサーキットは、非常に気に入っている。高速でテクニカルなレイアウトなので、走ることがとても楽しい。中でも、ピットストレートの終わりにある最終コーナーへの進入は、イモラ・サーキットとは異なり、とても速く、追い越しが出来るので、特に楽しい。先週、イタリアのムジェロ・サーキットで4日間のテストを行い、手応えも得ている。サンマリノGPでは、9位に終わり、もう少しのところでポイントを獲得出来なかったことは残念だったが、2台完走を果たし、信頼性を取り戻したことを証明し、チームの士気は高まった。我々も他のチーム同様、このサーキットでは、多くのテストをこなし、チームの総力を挙げて努力を重ねてきた。スペインGPでは、10位以内で予選通過し、ポイント圏内で完走を果たし、重要なステップを踏み出すことが出来ることを期待している」と語った。
クリスチアーノ・ダ・マッタは、「カタルニア・サーキットは、“トヨタTF103”でシーズン前にテストをしているので、よく知っている。さらに、1996年には、国際F3000でレースも戦っているのでシリーズ16戦のうちで、最もよく知っているサーキットだと言える。テストにおいて“トヨタTF103”は、一貫して競争力があり、先週のムジェロ合同テストでは、スペインGPに向けたタイヤ、エアロダイナミクス、クルマのセットアップを行った。私が担当した3日間で230周以上を走行し、再び、クルマの信頼性を確認した。3戦連続して完走しているので、今週末も完走し、ポイントを獲得できると確信している」と語った。
昨年のスペインGPでは、ダウンフォース不足ながら18位と20位で予選を通過。決勝レースでは、24号車がタイヤ・パンクチャーのために予定外のピットストップを強いられたが、トップと1周遅れで8位と9位につけ、シーズン2度目の2台完走を果たした。
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