第5戦 スペインGP 2003
2003年05月04日(日)
スペインGP - 決勝レポート
パナソニック・トヨタ・レーシングは、F1参戦5戦目、クリスチアーノ・ダ・マッタのスペインGP決勝6位フィニッシュによって今シーズン初の世界選手権ポイントを獲得することができた。
13番手グリッドからスタートしたダ・マッタは、グリッド上に立ち往生したクルマや1コーナーでのコースオフによってオープニングラップからセイフティーカーがコースインするという波乱の展開を切り抜けた。そして、彼は着実なドライビングで5位のウイリアムズBMWチーム、Rシューマッハーのテールに食らいつきながらレースを終えた。オリビエ・パニスもポイント獲得圏内で力強い走行を見せたのだが、ギヤボックスと思われるトラブルによって42周目にリタイヤしてしまった。
「この結果は、僕自身にもチーム全体にとってもうれしいものだ。これが今シーズン初めてトラブル無くフィニッシュできたレースだった。この週末、われわれはコンペティティブだったので、初ポイント獲得がしたかった。この結果は、価値あるものだけれど、もっとポイントをゲットできそうだったが最後にラルフを抜くことができなかったんだ。彼はストレートが速かったし、レースの中盤から僕のブレーキペダルが少し奥に入り気味になってしまったのであまり攻めすぎるのはリスキーだった」とダ・マッタはコメントしている。
パニスは、悔しがることしきりだ。「3ストップでなく2ストップ作戦をとっていたのに、最初のピットストップが早すぎてしまったから本来の強さを発揮することができなかった。僕は上位でフィニッシュすることができたけど、トラブルで止まってしまい、ポイントも失ってしまった。しかし、クリスチアーノとチームにとって6位という結果はすごくうれしいことだ」
フェラーリチームの新型車F2003GAがMシューマッハの手によってデビューウインを飾った。しかし、5度のチャンピオンに輝く彼は、地元のヒーロー、ルノーチームのFアロンソの追撃を受け、チェッカードフラッグが振り下ろされたとき、その差はわずか5.7秒だった。21歳のスペイン人ドライバーのアロンソは、2台のフェラーリに割って入り、Rバリチェロが3位となった。
ウイリアムズBMWのJPモントーヤとRシューマッハーが4位と5位でフィニッシュし、Mウェーバーと、Rファーマンが7位と8位でフィニッシュして共に今シーズン初のポイントをジャガーチームとジョーダンチームにもたらした。
パナソニック・トヨタ・レーシングにとって今シーズン初のポイントゲットの現場にはちょうどトヨタ自動車株式会社の豊田名誉会長と奥田会長が訪れていた。両氏はチームのモーターホームで日本人プレスと懇談し、TMGの冨田会長、チーム代表のオベ・アンダーソン、そしてFOA社長のバーニー・エクレストン氏とも会談。そしてピットを訪れてTF103とチームの活動を視察した。勿論パニスとダ・マッタの両ドライバーとも会い、ポイントゲットに至るレースをパドッククラブから観戦した。
冨田会長は「今シーズンの初ポイントができてとてもうれしい。ここからが今シーズンのスタートだ。これからもっとポイントゲットできる。できれば、ほとんどのレースでそうしたい。まずは、次のオーストリアGPでもポイントゲットだ」とコメントしている。
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