第6戦 オーストリアGP 2003
2003年05月13日(火)
パナソニック・トヨタ・レーシング 2戦連続のポイント獲得に挑戦
先週のポール・リカールテストで2200km以上を走破し、手応えを得て戦いに鋭気
2003年5月13日(火)(オーストリア・スピルバーグ発)
パナソニック・トヨタ・レーシングは、前戦スペインGPで、今シーズン初の8位以内で完走を果たし、選手権ポイント3点を獲得した。チームはさらに結束を強め、今週の第6戦オーストリアGPに挑む。
先週、4日間にわたりホーム・サーキットの南仏ポール・リカールで行われたF1合同テストでは、オリビエ・パニス、クリスチアーノ・ダ・マッタに加え、リザーブ・ドライバーのリカルド・ゾンタが参加。
3人のドライバーはオーストリアGPに向けて、ミシュランのタイヤ比較テストや、“A1リンク”攻略の鍵となる、クルマの安定性とブレーキ性能の向上を目標に、2200kmものテストを行った。
F1第6戦の舞台となる“A1リンク”は、オーストリアのアルプス山脈にあるスピルバーグに位置し、1987年までグランプリの舞台となっていた超ハイスピードサーキット“エステルライヒリンク”に併設されている。その後10年間、F1カレンダーからはずれていたオーストリアGPは、1997年に新しい“A1リンク”で開催されることとなり、現在へと至っている。
オーストリアGPは、今年で第26回目を迎える。第1回大会は、1964年に“アスパーン飛行場”での開催までさかのぼり、1970年から1987年に“エステルライヒリンク”で18回、この“A1リンク”では6回目を数える。4.326Kmのコースは、今年F1が開催されるサーキットの中で、最も距離が短く、低速コーナーと長いストレートが混在するため、コーナー出口のトラクションとブレーキング性能、そしてエンジンパワーが問われるサーキットのひとつである。
チーム代表 オベ・アンダーソン
「スペインGPで選手権ポイント3点を獲得したことは、チームに大きな安心感をもたらしてくれた。だが、決してこの結果に甘んじることなく、今週のオーストリアGPでの好成績獲得を目指して、気を引き締めている。先週のポール・リカールでの4日間のテストでは、かなりの距離を、大きなトラブルに見舞われることもなく走り切ることが出来たことで、有意義な結果が得られた。金曜日のプラクティスで敏速に“トヨタTF103”のセットアップを煮詰められれば、再び決勝レースでポイントを獲得出来ると思う」
オリビエ・パニス #20
「“A1リンク”は、初日はとても埃っぽく、コースコンディションが大幅に変わるので、クルマのセットアップを見つけるのは非常に難しい。追い越しが可能なサーキットではあるが、1周の距離が短く、コース幅が狭いので、予選ポジションが重要。長いストレートと低速コーナーで構成されており、コーナーでのトラクションとブレーキングが鍵となる。ラップタイムを縮めるには、低速コーナーからの加速にエンジンパワーも重要となる。“RVX-03”エンジンは、信頼性とパワーを兼ね備えているので、必ず貢献してくれるだろう。スペインGPでは結果を残せなかったので、今週末は是が非でも好成績を残したい。“TF103”のポテンシャルが高いことは十分に分かっており、それを活かして、レースを最後まで走りきればポイントを獲得出来るはずだ」
クリスチアーノ・ダ・マッタ #21
「“A1リンク”を走ったことは一度もないが、レイアウトを見る限り、“TF103”に適していると思う。今週末のレースには期待しているが、金曜日のたった1時間のプラクティスでクルマにベストなセットアップを施すのは、とても至難な技だ。1周の距離が短く、コンマ1秒のタイム差が、予選順位を左右するだろう。オーストリアGPへの準備のために行ったポール・リカールのテストで、十分な手応えを得ている。予選10位以内につけ、決勝レースではさらにポイントを獲得できるよう全力を尽くす」
パナソニック・トヨタ・レーシングは、昨シーズンのオーストリアGP予選で、1秒の間に15台が入る接戦の中10位と14位につけた。71周で行われた決勝レースでは、ペースカーが2回出動する波乱のレースとなったが、8位と9位で完走を果たした。
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