第6戦 オーストリアGP 2003
2003年05月18日(日)
オーストリアGP - 決勝レポート
パナソニック・トヨタ・レーシングはA1リンクで行われたオーストリアGPでオリビエ・パニスがリタイヤ、そしてクリスチアーノ・ダ・マッタが10位という残念な結果となってしまった。
トラブルは、まず13番手グリッドからスタートを切ろうとしたダ・マッタにローンチコントロールの故障が発生してしまい、最初のスタートがやり直されてしまった。フォーメーションラップもやり直されて、決勝の周回数は1周少なくなり、そして、ダ・マッタは最後尾へ移動させられた。
2回目のスタートでも全く同じことが起こってしまい、2回目のスタートもやり直しとなった。「問題の原因はローンチコントロールだった。3度目のスタートではスイッチを切って、マニュアルでスタートをした」とチーフデザイナーのグスタフ・ブルナーは説明してくれた。
3度目のスタートで始まったレースは、スタート直後に止まってしまったミナルディチームのJフェルスタッペンのクルマを排除するためにセイフティーカーがコースイン。その時、チームはパニスをピットインさせてワンストップへと作戦を変更した。迅速な対応によってその後パニスは優位なポジションへ進むはずだったが、不運にも彼はまたしても運に見放されて6周でリタイヤしてしまった。
「2コーナーに進入したときに破片を踏んだ。何の破片かわからなかったが、クルマが曲がってくれなくて、左フロントタイヤがパンクしていた。サスペンションもダメージを受けたみたいで、そこで止まるしかなかった。クルマがガレージに戻ったときにチェックしてもらったら、やっぱりサスペンションがダメージを受けていたよ」とパニスはコメントしている。
ダ・マッタは、スタートのトラブルを挽回してジョーダンチームのGフィジケラとのバトルを展開して結果的に10位へ順位を上げていった。チームは、またしても素早いピットワークを見せ、予定よりも早めのピットストップでRファーマンの前で彼をコースインさせることができた。
「最初の2回のスタートは、悪夢のようだったよ。3回目は、そのリスクを犯したくなかった。最後尾からのスタートは、不本意なものだったけれど、その後は、思いっきりガンガン攻めた」とダ・マッタはコメントしている。
Mシューマッハーがフェラーリに3連勝をもたらした。給油ホースから火災が発生し、消火のため長くなってしまった最初のピットストップを挽回した。シューマッハーは、冷静にコクピットに留まり、ポイントリーダーのKライコネンに打ち勝ったのだった。
マクラーレン・メルセデスチームのライコネンは、2位となってシューマッハーに対して2ポイント差でリーダーのポジションをキープ。Rバリチェロがフェラーリの1-3フィニッシュを達成した。BARホンダのJバトンが4位、マクラーレンのDクルサードが5位、BMWウイリアムズのRシューマッハーが6位となった。そしてチームメイトのJPモントーヤがメカニカルトラブルでレースをリードしながらリタイヤし、ジャガーチームのMウェーバーとルノーのJトゥルーリがポイントゲットした。
選手権シリーズは、2週間後にモナコGPを迎えるが、ここではどのレースよりも戦略が重要であると関係者は予測している。
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