第7戦 モナコGP 2003

2003年05月27日(火)

パナソニック・トヨタ・レーシング モナコGPで昨年の雪辱戦に挑む

先週のポール・リカールテストでモナコの特設市街地特設コース攻略に手応え

2003年5月27日(火)(モナコ・モンテカルロ発)


F1世界選手権シリーズ第7戦は、伝統のモンテカルロ市街地特設コースで行われる。
前戦オーストリアGPで苦戦を強いられたパナソニック・トヨタ・レーシングは、1ヶ月前のスペインGP以来のポイント獲得を目指して、F1シリーズ中、最も苛酷な市街地レースへと挑む。

パナソニック・トヨタ・レーシングは、先週、4日間に渡り南仏ポール・リカールでF1合同テストに参加。オリビエ・パニスが20日(火)と21日(水)、クリスチアーノ・ダ・マッタが22日(木)、リザーブ・ドライバーのリカルド・ゾンタが23日(金)、各々第7戦モナコGPに向けてのテストを実施。3人のドライバーは、ミシュランタイヤの評価プログラムとともにモナコGPで使用するエアロダイナミクス・パーツのセットアップを行い、延べ300周を走破した。

全長3.340kmのモナコGPのコースは、今年、ラスカス・コーナー進入の改修により、27m短縮され、F1が開催されるサーキットの中で最も全長が短い。このダウンフォースを必要とするコースは、チームとドライバーにとって、シリーズの中で最もチャレンジングなコースとなる。決勝レースは、78周で行われ、ドライバーに多大な集中力を要求し、ミスを許さない狭くバンピーな市街地特設コースは、一瞬たりとも気を抜くことは出来ない。1996年にモナコGPで優勝したオリビエ・パニスは、過去20年間にここモナコでの栄誉ある勝利をものにした7人のドライバーのうちの1人でもある。また、モナコに住むクリスチアーノ・ダ・マッタは、モナコGP初挑戦となるが、CARTシリーズで何度も公道レースを戦ってきた経験が活かされる。


チーム代表 オベ・アンダーソン
「オーストリアGP終了後、モナコGPでは、何が起るかわからないので予測が出来ないと言ったが、今もその気持ちは変わらない。シーズンも6戦を消化し、実力と結果が結びついていないが、まだ我々は、参戦2年目のチームであり、毎戦、価値ある学習を続けている。モナコGPは、全チームとドライバーに対して、ユニークなチャレンジを要求するが、初挑戦の昨年を上回る結果を残すことを確信している。チームは、このレースで実力の全てを発揮し、困難を克服し、結果を残す力があると期待している」

オリビエ・パニス #20
「1996年に優勝を成し遂げた嬉しい想い出があるが、モナコは、とても特殊なコースであり、F1が開催される他のサーキットと比較することは難しい。特に今シーズンから1周だけの予選のタイムアタックとなり、クルマのバランスが問われる。予選順位は、どのサーキットでも大切だが、追い抜きが困難なモナコのコースでは、特に重要となる。決勝レースに向けて、予選2日目の戦略が鍵になると思う。たくさんのコーナーがあるが、中でも高速コーナーのプール・コーナーが好きだ。トンネル・コーナーは、シーズン16ヶ所のサーキットの中でも、最も高速なコーナーの一つで、アクセルは全開で抜けていく。チームは、モナコGPに向けて、多大な努力を費やしてきたので、私にとって今シーズン初ポイントを獲得出来るチャンスだと期待している」

クリスチアーノ・ダ・マッタ #21
「初出場のモナコGPだが、モナコに住んで数ヶ月経ち、このコースは日常的に乗用車で走っている。面白いコースであり、誰もが走ることが素晴らしいと語る。CARTで公道レースを戦ってきた経験が、素早くコースを習得することに役立つと思う。先週のポール・リカールでのF1合同テストでは、モナコ攻略のために、いくつかの技術的なプログラムをこなし、とても有意義な結果を得ることが出来た。今週は、2戦前のスペインGPのように、実力を発揮し、再びポイントを獲得できると期待している」

パナソニック・トヨタ・レーシングは、昨シーズンのモナコGPにおいて木曜日のプラクティスで2番手と5番手のタイムを記録。予選では9番手と10番手のグリッドを獲得。初めて2台揃って予選トップ10入りを果たした。78周で行われた決勝レースでは、25号車が15周目に壁に接触、24号車が残り9周でブレーキ・トラブルのためにリタイアした。