第7戦 モナコGP 2003
2003年05月29日(木)
モナコGP - 予選1日目レポート
パナソニック・トヨタ・レーシングは、モナコGPの初日、厳しい状況を耐え忍ぶこととなった。オリビエ・パニスが1分19秒903で18番手、クリスチアーノ・ダ・マッタは1分20秒374で19番手で各々の最初の予選を終えた。
予選1日目の結果から、ダ・マッタとパニスは最も重要な土曜日の予選で2番目と3番目にアタックしなくてはならず、これはモンテカルロではかなりのハンディキャップとなる。他のサーキットに比較してセッションが進行するにつれよりタイヤのゴムが走行ライン上のコース表面に付着するのでよりグリップが得られるのだ。
ダ・マッタにとって木曜日のモンテカルロは今年最大の試練となった。他にもこのモナコをF1カーで走ったことがないドライバーは、JウィルソンやAピッツオニアなどルーキーだが、彼らは少なくともF3000のクルマでこの小さな公国の街道を走っている。そして、この二人は、予選前にジョーダンチームのモナコルーキー、Rファーマンと共に2時間のフリー走行を行ったというメリットを得ていた。しかし、ダ・マッタは1時間の慣熟走行の後に予選に突入した。
「大変だった。皆が言うようにこのサーキットを制するのには時間がかかるのだから1セッションだけでモンテカルロをものにはできない。あまり攻めすぎると必ずクルマを壊してしまうからいつもよりも抑え目に行った。土曜日の午前中セッションを終えれば、もう少しコースがわかってくるだろうからクルマのセッティングも思っている方向へ決まってくるだろう。それにしても、限りなく走っていて楽しいコースだ」とダ・マッタはコメントしている。
1996年にモンテカルロで唯一のグランプリ勝利をあげているパニスにとっても今日の予選は厳しいものだった。
「オーストリアと同じようにグリップ感がなかった。まあ、セクター1はまずまずだったのにタイトなコーナーのセクションに入ったらグリップを失ってポルティエコーナーに入るときにすごいオーバーステアになってしまった。アクセルを戻したのでその後に続いているトンネルの最速セクションで大きくタイムロスしてしまった。土曜日は当然難しい状況だけれど、クルマを良くして、自分らしいタイムを出すためにトラブル無く走りたい」とパニスはコメントしている。
暫定のフロントローには、フェラーリチームのMシューマッハー(1分16秒305)とRバリチェロ(1分16秒636)が昨年のポールポジションタイムを破る速さで並んだ。初日のサーキットはどうしても埃っぽい状況であるので、これが土曜日となれば2秒から3秒はなおタイムは更新されるだろう。そして、プールコーナーからラスカスコーナーまでのレイアウトが変更され、ラスカスへの進入がし易くなったという点もタイム更新の要因であることを考えなくてはならない。
3番手にはBARホンダチームのJバトン、以下ルノーチームのJトゥールーリ、マクラーレン・メルセデスのDクルサード、BMWウイリアムズのRシューマッハーと続いた。
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