第7戦 モナコGP 2003
2003年05月31日(土)
モナコGP - 予選2日目レポート
クリスチアーノ・ダ・マッタが初めてのモナコGPの予選で10番手グリッド獲得のパフォーマンスを示し、パナソニック・トヨタ・レーシングの勢いに弾みをつけた。だが、チームは依然として TF103がグリップ不足で苦しい状況であることを認識している。
木曜日の初日に29歳のブラジリアン、ダ・マッタは最初の予選前にわずか1時間だけモンテカルロの特徴的な公道の慣熟走行を行った。この時彼は、慎重に走って、アクシデントのリスクを犯さないようにした。これが後から考えれば、功を奏した。そして、今日再び1時間半のドライコンディションでのフリー走行を行ってコースにより慣れ、クルマのセットアップを進めて、チームにとって今季7戦目にして5回目の予選トップ10グリッドをもたらすとともに、彼自身にとってもマレーシアの11番手の記録を更新する自己ベストの予選結果を得た。
ダ・マッタの予選タイムは1分16秒744で、ポールポジションを獲得したBMWウイリアムズチームのRシューマッハーの1分15秒259から約1.5秒差だった。
「モナコの予選でトップ10に入れるなんて想像もしていなかったので自己最高のグリッドポジションを手にできてうれしい。グリップに多少難があるけれど、走行中リズムに乗れて良い走りができたんだ。このレースの難しさは誰もが知っていることだけれど、プライオリティーは何といってもフィニッシュすること。それができたらポイント獲得もできるだろう」とダ・マッタはコメントしている。
参加ドライバー中、3名のモンテカルロ優勝経験者の一人であるオリビエ・パニスは、ブレーキングとコーナーの進入時に安定感がないという、ここモナコでは一番芳しくないTF103のハンドリングの状況に苦しめられた。彼は、決勝のセットアップを見据えて多くの燃料を積んで走行し、1分17秒464のタイムで17番手グリッドからスタートすることとなった。モナコでは1ピットストップなので、パニスの作戦は賢い選択となるだろう。
「木曜から比べれば少しクルマは良くなってきているが、グリップに関してはまだ少し問題を抱えている。実際に予選の結果は良かったと思うし、あとは、明日の決勝レースでどうなるかを待つだけさ」とパニスはコメントしている。
ポールのRシューマッハーの後ろにはマクラーレン・メルセデスチームのKライコネンが1分15秒295でつけ、BMWウイリアムズのJPモントーヤが1分15秒415で3番手。ルノーチームのJトゥルーリが1分15秒500で4番手、フェラーリチームのワールドチャンピオンのMシューマッハーが1分15秒644で5番手、Dクルサードが1分15秒700で6番手、Rバリチェロが1分15秒820で7番手、以下Fアロンソ1分15秒884、ジャガーのMウェーバー1分16秒237と続いた。
BARホンダチームのJバトンは、午前中のフリー走行でサーキットの最速セクション、トンネルの出口でひどいアクシデントに見舞われたために予選のアタックは行わなかった。パナソニック・トヨタ・レーシングチームはバトンが軽傷で済んだことに安堵している。
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