第7戦 モナコGP 2003

2003年06月01日(日)

モナコGP - 決勝レポート

パナソニック・トヨタ・レーシングのクリスチアーノ・ダ・マッタは、自身初のモナコGPで惜しくもポイントゲット圏内に入れず、9位となった。また、トップ3のドライバー達は僅かに1.1秒の間隔の中レースをフィニッシュするという接戦を演じた。

F1カレンダーの中でも特別な存在であるモンテカルロは、いかにミスすることなくその週末を過ごせるかにかかっていて、それは、初挑戦の者にとっては困難なことだ。しかし、ダ・マッタは、トヨタTF103を傷つけることなくそれを成し遂げた。

モナコGPは、通常、サバイバルレースという様相を呈する。1964年を例にとると、フィニッシュしたのは僅かに4台のみだった。だが、今年はトップ4チームが全て2台共に完走を果たし、ダ・マッタのポイント獲得は阻まれることとなった。

「結果には満足しなくてはならないと思う。トップチームが全て脱落することなくフィニッシュしたからね。僕は、このレースウィーク中、木曜日にほんの少しだけガードレールに擦っただけだった。決勝中は、オーバーステアに悩まされながらもベストを尽くした。このコースは僕らのクルマにマッチしていなかったと思うし、今後もっとクルマを良くしなくてはならない」とダ・マッタはコメントしている。

オリビエ・パニスは、7年前にチェッカードフラッグを最初に受けた時のような喜びを味わうことはできなかった。初日からグリップの問題を抱えていたために、彼らしい走りを見せることができなかった。

「予選2日目に満タンでアタックして、決勝を1ピットストップで行く作戦に決めたんだ。でも燃料をたくさん積むと、さらにハンドリングが悪くなってしまった。僕のラップタイムは全くひどいもので、ここ2戦僕が経験しているこのグリップの問題を何とか分析しなくてはならない。問題はこれだけではなく、トップから4周遅れのフィニッシュという結果からは、どこか他にもクルマに問題があったに違いないだろう。それを何とか捜さなくてはならない。僕自身、がっかりしている。僕達には、改善すべきことが多く残されているんだ」とパニスはコメントしている。

追い抜きがほとんど不可能なこの小さな公国の公道は、それこそが第61回モナコGPの戦略の重要ポイントだった。ワールドチャンピオンのMシューマッハーを例にとっても、彼は予選で多めの燃料を積み決勝で順位を挽回する作戦だったが、序盤でルノーのJトゥルーリを抜きあぐねて、3番手からスタートしたJPモントーヤの優勝という結果となった。モナコにおけるウイリアムズチームの勝利は、20年前のKロズベルグ以来のものだった。

マクラーレン・メルセデスのKライコネンがシューマッハーのフェラーリを直後に従えて2位に入り選手権ポイントのリードを4ポイントへ伸ばした。ポールポジションからスタートし、序盤でレースをリードしたBMWウイリアムズのRシューマッハーが4位。以下、ルノーのFアロンソ5位、Jトゥルーリ6位、Dクルサード7位、Rバリチェロ8位という結果だった。