第7戦 モナコGP 2003

2003年06月01日(日)

“トヨタTF103” 試練のモナコGPで 今季2度目の2台完走

C.ダ・マッタが連続完走記録を伸ばし9位。O.パニスは13位。次戦へと期待

2003年6月1日(日)(モナコ・モンテカルロ発)


F1第7戦モナコGPの決勝レースが、6月1日(日)モンテカルロ市街地特設コースで行われた。

午後2時、曇り空のもと、昨日のプラクティスでクラッシュし欠場のJ.バトン(BARホンダ)を除く、全19台が78周のレースへスタート。今シーズン自己最高の予選ポジションとなる10番手からスタートしたC.ダ・マッタは、順位をキープして、順調に周回を重ねるが、モンテカルロの狭い市街地特設コースに苦戦。しかし、初めてのモナコGPで、ミスを犯すことなく粘り強く戦い続け、第2戦マレーシアGP以来、6戦連続となる完走を果たし、9位でチェッカーフラッグを受けた。一方、予選17番手から1回のピットストップ戦略で臨んだO.パニスは、重い燃料とタイヤの摩耗に苦しみながらも、今季2度目の完走となる13位でフィニッシュした。

優勝は、今季初勝利のJ.P.モントーヤ(ウィリアムズBMW)であった。

クリスチアーノ・ダ・マッタ: #21 9位 77周/78周  シャシー:TF103/07
「2回のピットストップ戦略のタイミングがうまくいき、ほとんど前車に行く手を阻まれることなく、タイムロスもなく、最後まで走りきることが出来た。“トヨタTF103”の実力を出し切り、トップ4のチームに続いての9位という結果に満足している。レース中、タイヤのグリップ不足による若干のオーバーステアがあったが、クルマには、まったくトラブルが発生しなかった。チームは、初めてこのコースを走った私のために、週末を通じて、素晴らしい仕事をしてくれた。さらに戦闘力を向上しなくてはならないが、たくさんのテストをこなしているので、すぐに改善されると確信している」

オリビエ・パニス: #20 13位 74周/78周  シャシー:TF103/04
「今日の結果には、チームも私も満足していない。週末を通じて、タイヤのグリップ不足の原因を見つけられず、1回のピットストップ戦略に変更したが、クルマを走らせることがとても難しかった。何かが間違っているはずだが、その原因がわからない。早急に多くを改善する必要がある」

チーム代表 オベ・アンダーソン:
「C.ダ・マッタの結果は、今の時点でのチームの実力が反映されており、決して満足していない。しかし、9位という結果には、まったく失望しているわけではない。O.パニスは、クルマの調子が良くなかったので、何か問題があったと思われるが、調べてみないと分からない。2人のドライバーは、週末を通じて、それぞれが困難な状況にもかかわらず、完璧な仕事を成し遂げてくれた」

ゼネラルマネージャー 高橋敬三:
「4強8台との力の差をまじまじと見せつけられたレースとなってしまった。しかし、C.ダ・マッタは路面の状況が良くなるにつれて良い走りを見せ、9位とトップ10入りを果たしてくれた。一方、O.パニスは、1ストップというピット戦略をとり、重いクルマで、かつ後半はタイヤにも厳しい状況にもかかわらず走行を続け、完走してくれた。2台完走は、チームにとって次戦につながる結果だと思うが、より戦闘力を高めるためにクルマのすべての領域を見直す」

<モナコGP決勝>
天候:晴れのち曇り
T-CARシャシー:TF103/05,TF103/06

パナソニック・トヨタ・レーシングは、6月3日(火)から5日(木)の3日間、イギリスのシルバーストーン・サーキットとイタリアのモンツァ・サーキットの2ヶ所で行われる合同テストに参加する予定。