第8戦 カナダGP 2003
2003年06月10日(火)
パナソニック・トヨタ・レーシング シリーズ折返しの第8戦カナダGPへ
新スペックの“RVX-03”エンジンを投入し、特設コース攻略にも万全の構え
2003年6月10日(火)(カナダ・モントリオール発)
2003年F1世界選手権のシリーズ折り返し戦となる第8戦カナダGPが開催される。
ジル・ヴィルヌーブ・サーキットで行われるカナダGPは、オリビエ・パニスにとって1995年の4位というベストリザルトを含め、今年で8度目の出場となる。一方、クリスチアーノ・ダ・マッタは、ここジル・ヴィルヌーブサーキットで行われた昨年のCARTシリーズ戦でポール・ポジションを獲得、2位入賞を果たしており、パナソニック・トヨタ・レーシングの2人のドライバーにとって、馴染み深いサーキットのひとつである。
パナソニック・トヨタ・レーシングは、先週、3日間に渡ってイギリスのシルバーストーン・サーキットとイタリアのモンツァ・サーキットの2ヶ所で同時に行われたF1合同テストに2チーム体制で参加。
シルバーストーン合同テストでは、クリスチアーノ・ダ・マッタとリカルド・ゾンタが、第11戦イギリスGPに向けて、エアロダイナミクスやタイヤテストなどをこなしながら、クルマのセットアップを行い、合同テスト2日目には、クリスチアーノ・ダ・マッタがトップタイムを記録。また、モンツァ合同テストの初日は、リカルド・ゾンタがテストを行い、続く2日間をオリビエ・パニスが担当。このカナダGPから投入される新しいスペックの“RVX-03”エンジンのテストを行った。
カナダGPは、過去にモスポート公園で6回、モント・トレンブラントで2回行われ、1978年からは、モントリオールが舞台となっている。1982年に地元の英雄、ジル・ヴィルヌーブを偲んで改名されたサーキットは、かつて万国博覧会(1967年)が開催された場所に、常設サーキットと公道を繋げた特設コースとして4.361kmのレースコースが設営されるようになり、今年で25回目の開催となる。
この特設コースには、タイム短縮のために乗り越えなくてはならない縁石があり、長いストレートを利用して、追い越しも可能となっている。
チーム代表 オベ・アンダーソン
「先週、カナダGPを想定して、3日間に渡り行われたシルバーストーンとモンツァでの合同テストでは、3人のドライバーが400周以上を走破し、とても有意義な成果を得た。カナダGPの舞台となるジル・ヴィルヌーブ・サーキットは、エンジン・パワーが非常に重要だ。このカナダGPから新しいスペックの”RVX-03”エンジンを投入するが、レースでどんな結果を残せるか、予想することは難しい。たった1時間の金曜日朝のプラクティスで、どれだけ“トヨタTF103”に最適なセットアップを施せるかが鍵になるだろう。2人のドライバーは、サーキットを熟知しているので、良い結果をもたらしてくれると確信している」
オリビエ・パニス #20
「ジル・ヴィルヌーブ・サーキットは、シリーズ16戦の中でも、素晴らしいサーキットのひとつだと思う。場所も地元の人たちの人柄も気に入っている。このサーキットは得意としているし、毎年、面白いレースが繰り広げられる。クルマには、ブレーキングでの安定性とシケイン出口でのトラクションを要求されるとともに、素早くアクセルを踏み込めるように、クルマの向きを変える必要がある。ここは、エンジンのパワーが必要とされるが、先週のテストで好感触を得た新しい仕様のエンジンが、活躍出来ることを期待している」
クリスチアーノ・ダ・マッタ #21
「昨年のCARTシリーズでは2位だったが、このジル・ヴィルヌーブ・サーキットのことは熟知しており、予選1日目の前に行われる1時間のプラクティスで、コースを覚えるために時間を費やすことはない。このサーキットは追い越しが可能で、走っていて楽しい。しかし、エンジンとブレーキにとっては過酷なサーキットだ。このカナダGPから新しい仕様のエンジンで戦うが、必ず力になってくれるはずだ。厳しい週末になるかもしれないが、カナダGPで戦うことを楽しみにしている」
昨年、パナソニック・トヨタ・レーシングは、金曜日のプラクティスで24号車が6番手のタイムを記録したが、25号車は、オイル漏れのために20番手と低迷。予選では、縁石を越えた時のハンドリングに悩まされ、18番手と20番手に終わる。70周の決勝レースでは、24号車がブレーキトラブル、25号車が45周目に電気系のトラブルが原因でスピンを喫し、2台とも、リタイアを余儀なくされた。
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