第9戦 ヨーロッパGP 2003
2003年06月24日(火)
F1第9戦ヨーロッパGP チーム本拠地での戦いに総力結集
先週、2チーム体制で行ったテストでの好成果を確信 2戦連続ポイント獲得へ邁進
2003年6月24日(火)(ドイツ・ニュルブルクリンク発)
パナソニック・トヨタ・レーシングは、今週末、F1第9戦ヨーロッパGPに挑む。レースが行われるニュルブルクリンク・サーキットは、チーム本拠地であるドイツ・ケルンの工場から、車で約45分の距離にあり、地元での開催。2週間前の第8戦カナダGPで今季2度目の選手権ポイントを獲得した余勢を駆って上位入賞へと臨む。
先週3日間に渡って2ヶ所のサーキットで同時に行われたテストには、2チーム体制で参加。イタリアのヘレス・サーキットでのF1合同テストでは、クリスチアーノ・ダ・マッタがヨーロッパGPに向けて、ミシュランのタイヤ評価と新しい空力パーツのテストを行った。また、ホーム・サーキットの南仏ポール・リカール・サーキットでは、初日と2日目にリザーブ・ドライバーのリカルド・ゾンタがミシュランタイヤのテストを行い、最終日は、オリビエ・パニスがシーズン後半には投入が予定されている進化型“RVX-03”エンジンのテストを行った。
ニュルブルクリンク・サーキットは、今シーズン、ドイツでF1GPが開催されるの2つのサーキットのひとつで、ケルンから70km離れたエイフェル地方に位置する。このダウンフォースを必要とするサーキットは、低速と中速コーナーが混在し、ストレートへの立ち上がりでは、メカニカル・グリップとトラクションが重要となる。1951年から1976年の間には、有名な全長23kmの旧コース、“ノードシュレイフ”で合計22回のF1GPが開催されたが、近年は、設備の整った、新コースへと戦いの舞台を移した。さらに、2002年にはコース・レイアウトの変更が施され、第1コーナーに続く560mのインフィールド・セクションが追加され、コース全長が4.56kmから5.14kmに延長された。
チーム代表 オベ・アンダーソン
「今シリーズもすでに8戦を消化したが、我々のパフォーマンスに結果が伴っていないと実感している。選手権ポイントを4点しか獲得出来ていないことは本当に悔しいが、優秀なドライバーとクルマ、チームの強いパッケージを持っていることを、前戦カナダGPで実証しており、今後のレースも上位進出へ挑み続ける。ニュルブルクリンク・サーキットは、ケルンの工場に近く、チームの地元でもある。グランドスタンドから見守る工場に勤めるチームスタッフ達の前で、充実したリザルトを得ることは、特別な意味を持つ。まだ、今シリーズの折り返しを迎えたたばかり。今週末のヨーロッパGPから、常に予選でトップ10に入り、ポイント圏内で完走することを確信している」
オリビエ・パニス #20
「ここは特に好きなサーキットというわけではないが、うまくドライブできれば満足感を得られる、テクニカルなセクションがいくつかある。エイフェル地方の涼しい気候に対応し、タイヤを暖めるためにクルマのセットアップを柔らかくする必要があるが、すぐにタイヤを痛めてしまい、アンダーステアの原因となる。また、追い越しが難しいサーキットなので、予選順位は重要だ。カナダGPでポイントを獲得出来て、とても嬉しかった。今週末のレースの結果を具体的に予測することは出来ないが、残りのレースでさらに上位で完走することを期待している」
クリスチアーノ・ダ・マッタ #21
「先週のヘレス合同テストでは、ミシュランとともに、ヨーロッパGPに向けて、タイヤテストを行った。たくさんの周回数をこなし、価値あるデータを得た。このサーキットでは、1996年に国際F3000でレースをしたことがあるが、その後、昨年の第1コーナーの改修をはじめ、コース・レイアウトが変化しているので、金曜日のプラクティスで再度学習しなくてはならない。カナダGPでは、ポイント獲得を目前にして、あと数周というところでリタイアとなってしまった。今週末のレースでは、ケルンの工場から応援に駆けつけるチームスタッフの声援に応えるべく、全力で臨む」
昨年、パナソニック・トヨタ・レーシングは、金曜日のプラクティスで2台が異なるプログラムを消化し、9番手と18番手のタイムを記録した。予選では10番手と13番手につけ、5度目の予選トップ10グリッドを獲得。決勝レースでは、1台が、1周遅れの14位完走。もう1台は、決勝レースを通じてハンドリングに問題が発生し、残り9周となった51周でリタイアを余儀なくされた。
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