2003年06月29日(日)

ヨーロッパＧＰ - 決勝レポート

ニュルブルクリンクで行われたヨーロッパＧＰは、パナソニック・トヨタ・レーシングのＴＦ１０３が２台共に完走できないという残念な結果となってしまった。

予選７番手からスタートしたオリビエ・パニスは、オープニングラップを８位で通過、１０周目の１コーナーでホイールをロックさせてスピンしてしまうまでマクラーレンチームのＤクルサードを従えて走行していた。

パニスは、１１位でレースに復帰し、１回目のピットインを行うまでＢＡＲホンダのＪバトンとバトルを展開していた。その後、再び最初の時と同じような１コーナーでのスピンを喫したパニスは、エンジンをストールさせてしまい、そのままレースを終えてしまった。

「クルマの状態は素晴らしかった。でもレース序盤にブレーキがロックするというトラブルが出てしまった。何が原因で問題だったのかわからないけれど、ポイントゲットできる順位でレースしていたので残念だ。次週、僕のホームグランプリのフランスも、ニュルブルクリンクと同じように良いクルマの調子で臨みたい」とパニスはコメントしている。

チームメイトのクリスチアーノ・ダ・マッタは、スタート後トップ１０内で走行していたが、第６コーナーのシケインでフロントウイングの翼端板を破損してしまって予定外のピットストップをしなくてはならなかった。これで順位を落としてしまい、エンジンの油圧が低下して２連続のリタイアとなってしまった。

「今ハッキリとしたことはわからないけれど、たぶんオイル漏れかもしれない。でもモントリオールと同じようにほぼ９０％のレース距離を走行していたのにチェッカードフラッグを見ることができなかった。そして、序盤にフロントノーズを交換のためにピットインした時にポイントゲット圏内から脱落してしまった。今週末はチームがすごくコンペティティブでポイントゲットの可能性があったので本当にがっかりだ」とダ・マッタはコメントしている。

ドラマチックなレース展開はポールポジションからトップを走行していたマクラーレンのＫライコネンがメカニカルトラブルに見舞われ、Ｒシューマッハーが代わってトップに立ち、ＢＭＷウイリアムズの１－２フィニッシュという結果となった。

選手権ポイントトップのＭシューマッハーはダンロップコーナーでＪＰモントーヤと絡んでスピンしてしまい、６番手まで順位を下げてしまった。彼自身＜レーシング・インシデント＞と呼んだこのアクシデントから復帰して５位でフィニッシュし、モントーヤは２位でゴールした。フェラーリのＲバリチェロは、３位でフィニッシュし、ルノーの Ｆアロンソ４位、ジャガーのＭウェーバーが６位。そしてＢＡＲホンダのＪバトン、ザウバーのＮハイドフェルドがポイントを獲得している。

この結果からコンストラクター選手権ポイントでＢＭＷウイリアムズが２番手に上がって６ポイント差でマクラーレン・メルセデスが追っている。フェラーリは、１３ポイント差でトップにいる。ドライバーズ選手権ではＭシューマッハーがライコネンに７ポイント差をつけてフランスＧＰへ臨む。