第12戦 ドイツGP 2003

2003年07月29日(火)

パナソニック・トヨタ・レーシング シリーズ後半戦の正念場ドイツGPへ

イギリスGPでの高いパフォーマンスとテストでの好結果を自信に、ダブル入賞を目指す

2003年7月29日(火)(ドイツ・ホッケンハイム発)


パナソニック・トヨタ・レーシングは、第8戦カナダGP、第10戦フランスGP、第11戦イギリスGPで8位以内入賞を果たし、この4戦で選手権ポイント4点を獲得。すでに今シーズン、合計7点の世界選手権ポイントを獲得すると共に、6戦連続で予選トップ10入りを果たしている。この余勢を駆って、今シーズン初となる2台揃っての8位以内入賞を目指し、今週末のF1第12戦ドイツGPへと臨む。

イギリスGP以降、全F1チームのテストが禁止されて夏季休暇となり、O.パニスとC.ダ・マッタは、この期間を利用し、ドイツGPに向けて休養を取り、鋭気を補給した。ドイツGPへの準備作業は、約2週間前に4日間に渡ってスペインのカタルニア・サーキットで行われたF1合同テストにおいて、新しいスペックの“RVX-03”エンジンをテストするとともに、レースが行われるホッケンハイム・サーキットのような、高いダウンフォースを必要とするサーキット用に新設計された空力パッケージのテストを行い、確かな手応えを得ている。

今年で27回目を迎えるドイツGPは、過去にニュルブルクリンク・サーキットで23回開催されたが、ニュルブルクリンク・サーキットではヨーロッパGPが行われることとなり、現在は、ホッケンハイム・サーキットが戦いの舞台となる。ホッケンハイム・サーキットは、1930年当初、テストコースとして作られたが、1970年からF1GP開催サーキットとなった。昨年、コースの大改修が施され、全長6.825kmのコースは4.574kmへと短縮。それまでのコース幅が狭く、超高速のストレートが特徴だったサーキットは、テクニカルなコースレイアウトへと様変わりした。この10年間、2年連続で優勝を果たしたドライバーは出ていない。

チーム代表 オベ・アンダーソン
「本拠地ケルンの工場スタッフ誰もが、2週間前のイギリスGPで “トヨタTF103”のトップ快走を目にし、我々の苦労が実を結び、世界選手権ポイントを獲得したことを励みとしている。現在、コンストラクターズ・ポイントにおいて、5位には、あと7点差。今シーズンも残り5戦となり、可能な限り上位を獲得するために最善の努力をしなくてはならない。そのためにもドイツGPに向けて、エンジンの改良と新しい空力パーツを投入する。これまでのレースで成し遂げてきた進歩をさらに躍進できるものと確信している」

オリビエ・パニス #20
「昨シーズン、改修が行われたホッケンハイム・サーキットを走行し、良い感触を得ている。以前のコースレイアウトと比較して、まったく異なる印象となり、コース幅も広がり、低速サーキットとなった。コース幅が広いので、追い越しが可能だが、最大のダウンフォースを必要とするサーキットなので、メカニカルと空力のセットアップが重要となる。以前よりもダウンフォースを得るために、このレースから新しい空力パーツと、テストで好感触を得ている新しいスペックのエンジンを投入する。この数戦での好調を維持し、このドイツGPでも、更なるポイント獲得に挑む」

クリスチアーノ・ダ・マッタ #21
「2週間前のイギリスGPで、トップを走行すると共に選手権ポイントを2点獲得し、チームは活気付いている。1996年に古いコースレイアウトのホッケンハイム・サーキットでレースをしたことがあるが、全く違うドライビングスタイルを必要とするコースレイアウトに変わってしまったため、いつものレースと同様、金曜日のプラクティスで、コースを学習することが重要な課題となる。しかし、初めてのサーキットを早く習得することが得意であるし、このレースから新しいパーツを投入するので、好結果を得られることを期待している」

昨年、パナソニック・トヨタ・レーシングは、金曜日のプラクティスにおいて2台の“トヨタTF102”に異なるセットアップを施し、新しいホッケンハイム・サーキットで9番手と18番手に付けた。土曜日の予選では、予選中にコース・コンディションの変化に合わせたセットアップを施すことが出来ず、25号車が17番手、24号車が19番手と低迷。決勝レースでは、油圧系のトラブルにより、25号車が23周目にリタイア。24号車は、67周を走破し、9位であった。