第12戦 ドイツGP 2003

2003年08月03日(日)

ドイツGP - 決勝レポート

パナソニック・トヨタ・レーシングは、ホッケンハイムで行われたドイツGPにおいて2台がトップ6内にフィニッシュするという過去最高の成績を修めた。オリビエ・パニスとクリスチアーノ・ダ・マッタがドラマチックな展開となった第12戦のレースでパニスが5位、そして4.6秒差でダ・マッタが6位でフィニッシュした。

昨年F1グランプリへの参戦を開始して、2台共にポイント獲得することを目標としていたが、僅かに29戦めにして成し遂げた今回の素晴らしい結果だった。今回の成績によってチームはコンストラクターズ選手権でジャガー、ジョーダン・フォードそしてザウバー・ペトロナスを従えてトップ6に躍進した。

「苦しいレースだった。コースの路面温度が50度に達し、新しいホッケンハイムのレイアウトは旧コースに比べて身体的に厳しいものだった。しかし、クルマの調子は良くレース中に終始ペースは安定していた。そしてチームのピット作業も最高だった。毎回のピット作業は正確無比だった。高温では耐久性が常に問題視されるが、クルマもタイアも申し分なかった」とパニスはコメントしている。

ダ・マッタがそれに加えて「僕にとってもクルマのバランスが良く素晴らしいレースだった。全てがスムーズに進んで3週間の休みに入る前に選手権ポイントを7点獲得できたのは最高だった。僕らは、ハンガリーGPへ向けて再びポイント獲得する戦闘モードに入った」

チャンピオン争いは過去にないほど激化の様相となった。オープニングラップのアクシデントでKライコネンとRシューマッハーの2台が姿を消してしまい、JPモントーヤがBMWウイリアムズF1チームに勝利をもたらしたことで彼がチャンピオン争いの上位に躍進してきた。Mシューマッハーがポイント争いでは充分なアドバンテージをもってトップを行くかに見えたが、残り5周で左リアタイヤがパンクしてピットイン、2位から7位へ順位を落としてしまい、今回優勝したモントーヤにわずか6ポイント差に追い上げられている。

Dクルサードが10番手からスタートし、中盤の長めのスティントで順位を上げて2位でフィニッシュした。ルノーチームのJトゥルーリが3位、チームメイトのFアロンソが4位。パニス、ダ・マッタのトヨタTF103の後ろにはMシューマッハーとBARのJバトンがポイント獲得圏内でフィニッシュした。

8位のバトンのポイント獲得で BARホンダは、15ポイントとなってコンストラクターズ選手権でパナソニック・トヨタ・レーシングのすぐ上に位置している。

チーム代表のオベ・アンダーソンは「われわれは、クルマの信頼性とオペレーションの面で進歩を遂げた。そして努力は報われて今日、二人のドライバーがトップ6内でフィニッシュするという素晴らしいシーンを目の当たりにした。残り4戦を残してコンストラクター選手権でトップ5となる可能性が現実味を帯びてきた。そのことに躍起になっているわけではないが、参戦2シーズン目にしてチームは大きく前進している」とコメントしている。

チームの進歩は、ファステストラップを見れば明らかになる。67周のレース中にオリビエが3番手、クリスチアーノが5番手のタイムを記録した。ドライバーズ選手権ではクリスチアーノは8ポイントで12番手、オリビエが6ポイントで14番手となっている。