第13戦 ハンガリーGP 2003
2003年08月18日(月)
オリビエ・パニス - ハンガリーGPに向けて
ホッケンハイムのドイツGPでは、僕とクリスチアーノが共にポイント獲得という素晴らしい結果を残しているので、今週末のハンガリーGPでもこの好調を持続したいと思っている。ドイツGPで証明されたように、ここ数ヶ月で僕達のクルマは大きく進歩している。残りの4戦が行われる各サーキットでも良い結果を残せる自信がある。
2週間の休暇を家族と過ごして完全にリフレッシュできたので、今僕は早くハンガロリンクサーキットを走りたくてしょうがないんだ。ホッケンハイムのレースを終えて最初の1週間は山あいで過ごし、次の週を子供達が好きな海辺で過ごした。天気に恵まれたおかげでいつも戸外で過ごすことができ、家族と一緒に本当にくつろぐことができた。
ハンガロリンクサーキットは、とても低速なコースだ。クルマのセットアップでは、モナコに多くの点で似ている。スピードによってダウンフォースを得ることができないので、チームは風洞実験を行って低速でもダウンフォースを稼ぎ、グリップ力を増す方法を探っている。
今年、このコースはレイアウト変更がされて、いくつかのポイントが変わっている。レイアウト図を見ると、ドライバーの立場からは、面白みが増したように思えるけれど、低速コースであることは変わりないので、クルマのセットアップの点からは変化が期待できないと僕は思う。
ハンガロリンクは、追い越しがほとんど無理なので、最高のコースとはいえないけれど、攻めがいのあるコースだ。ブレーキングやステアリングの操作で常にコクピット内では忙しく、気温が高くて体力的にもきつい。
グランプリ以外にほとんど使われることのないこのサーキットは、路面状況が大きく変わりやすい。金曜日はとてもほこりっぽくて滑りやすく、スピンしないように気をつけなくてはならない。しかし、日曜日までにはコースコンディションが良くなりグリップが増して、クルマのバランスも良くなる。今年は、金曜日の朝一番に、いくつかのチームがプライベートテストで多くの周回を走るから、僕達が走り出す金曜日、1回目の予選は、例年よりもコンディションが良いはずだ。
グリップという点では、ミシュランが僕らに良いタイヤを用意してくれるだろう。ミシュラン陣営は、今シーズン非常にいい仕事をしてくれていて、TF103にマッチしたコンパウンドを選ぶことができた。その点からも、モナコではクルマのセットアップに苦しんだけれど、ハンガロリンクでは、競争力をアップできていると確信している。クルマもタイヤも完全に改良されてきていて、今や新しい空力のパッケージと新しいスペックのエンジンを有しているから、グリッドの最前列にさらに迫ることができると期待している。
パナソニック・トヨタ・レーシングは現在、コンストラクター選手権の6位に位置している。これ自体僕達にとってはとても嬉しいことである一方、シーズンを終えるまでは、来年のクルマ造りに向けて最大限あらゆることを学ぶというためにも、気を抜くことはできない。そうして攻め続けていくことによって、ランキング5位も狙えると信じている。
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