第15戦 アメリカGP 2003
2003年09月27日(土)
アメリカGP - 予選2日目レポート
オリビエ・パニスがアメリカGPの行われるインディアナポリスでパナソニック・トヨタ・レーシングにとって予選最高位の3番手を獲得した。パニスは、4.192キロのサーキットを1分11秒920でラップ、このタイムはポールポジションを奪取したマクラーレン・メルセデスのKライコネンから0.25秒差のものだった。
チームもその素晴らしい結果に脱帽したのは、レースカーのエンジンがオーバーヒート問題がわかってスペアカーに乗り換えながらもクリスチアーノ・ダ・マッタが9番手に入っているということだ。
「昨日の午前中に言ったように、今週末僕らのクルマは調子良いんだ。今シーズンはすごく大変だったけれど、頑張った結果の報いだと思う。現在ジャガー、BARホンダチームとコンストラクターズ選手権を争っているけれど、今回はポイント獲得のチャンスだ」とパニスは喜んでいる。
「スペアカーでアタックしなくてはならなかったのが残念だ。勿論ちゃんと準備されていたけれど、何日かかけてファインチューニングを施したクルマから直前に乗り換えるというのはやはりきつい。僕のタイムはオリビエから僅かにコンマ3秒しか遅れていないけれど、グリッドの順位では6つも後ろというすごい状況だ。まあ、初めてのインディアナポリスで6回目のトップ10に入れたということを喜ばなくてはならない」とダ・マッタはコメントしている。
今回のグリッド結果は、とても興味深いものとなった。チャンピオン争いをしているライコネンがポールポジションを獲得。1分11秒794でフェラーリのRバリチェロが2番手、パニスに続いてチャンピオンを目指しているBMWウイリアムズのJPモントーヤが1分11秒947で4番手、そのチームメイトのRシューマッハーが1分12秒078で5番手、以下Fアロンソ1分12秒087、Mシューマッハー1分12秒194の順。
パナソニック・トヨタ・レーシングのチームマネージャー、アンジュ・パスカリは「トヨタにとって初の予選3番手グリッドというのは本当に素晴らしい。オリビエは接戦の中ですごい走りを見せてくれて本当に興奮させられた」とコメントしている。
インディアナポリスでは、セットアップが常に難問だ。低速のセクター2は抑えて、1周の平均スピードを高速でストレートを駆け抜けることで高くする。セットアップの重要性は、今シーズから予選終了時から決勝まで変更することができなくなってより大きなものとなった。
「どういう作戦を採ったか、説明するのは難しい。セクター2のタイムはアップダウンがあった。しかし、結果的にわれわれがクルマのセットアップに満足しているということが重要だ。直前になってクリスチアーノがスペアカーにスイッチしなくてはならなかったのは残念だったけれど、それが最良の策だった。個々のクルマは同じであることはあり得ないのだから、2台揃ってトップ10に食い込むということはすごいことだ。予想よりも気温が低かったという条件の中でもミシュランは、素晴らしい働きをしてくれた。われわれにとってもそして選手権全体を考えた状況でもそれはよいことだ。グリッド最前列の顔ぶれは、予想できなかったものだったが、明日の決勝は見物だと思う」とパスカリは付け加える。
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