2003年10月11日(土)

日本GP - 予選2日目レポート

今シーズンの幕が下ろされる鈴鹿において天候はパナソニック・トヨタ・レーシングに味方した。タイムアタック後半に小雨が降り始め、前半でアタックを行うことができたことが幸いし、明日の日本GPは2台が2列目のグリッドからスタートすることとなった。

2名のトヨタドライバーは、金曜日の予選で13番手、14番手であったために今日は早めのアタック順となり、好調な走行を見せた。そしてラスト6名のドライバーがコースインする前に雨が落ちてきて、チームにとってシーズン最高の予選結果を生みだした。ダ・マッタが1分32秒419で3番手、チームメイトのパニスが1分32秒862で4番手グリッドを獲得した。

ダ・マッタの3番手というポジションはパニスがアメリカGPで獲得したポジションと同じ、チームそして彼自身にとっても予選最高位の結果だ。

天候に助けられたといえども、多くのドライバーがドライコンディションで走行を行っており、ダ・マッタのラップタイムは、初めて訪れたテクニカルサーキットの鈴鹿でマークした素晴らしいものだった。

「3番手のポジションからスタートできるなんて夢にも思っていなかったよ。でも僕らは昨日から今日にかけてクルマを格段に良くすることができた。通常の状況でも8番手以内に食い込める自信があったし、そうでなかったとしてももう少し上に行けると思っていた。日本でこの予選結果が出せてトヨタにとって最高だ。明日の決勝に向けても素晴らしい状況だ」とダ・マッタはコメントしている。

ダ・マッタのコメントを裏付けるようにBMWウイリアムズのJPモントーヤのタイムを見ても、彼は完全にドライコンディションで走行してダ・マッタよりも僅かに0.007秒先行しただけだった。

パニスも4番手につけて、このポジションのまま決勝を走行できれば、コンストラクターズ選手権5位を獲得する絶好のチャンスとなった。現在同選手権5位のザウバー･ペトロナスチームに追いつくためには6ポイントを獲得しなくてはならない。

「予選の結果は異なったコンディションによって決まったけれど、僕らのクルマは昨日から大きく前進したのは事実だ。このポジションの有利さを活かして多くのポイントを獲得したい」とパニスはコメントしている。

フェラーリチームのRバリチェロがモントーヤ、そして2名のトヨタドライバーを従えてポールポジションを獲得した。ルノーチームのFアロンソが1分33秒044で5番手、ジャガーのMウェーバーが1分33秒106で6番手。チャンピオン争いを演じている2人は雨の中のアタックとなってKライコネン8番手、Mシューマッハーが14番手となた。

パナソニック・トヨタ・レーシングのチームマネージャー、アンジュ・パスカリは「アメリカでは天候に見放されたけれど、今回はそれを補ってくれた。雨にならなくとも8番手のポジションをゲットできたと思うが、トヨタのホームGPを盛り上げるうえで3番手､4番手を獲得できて最高だ。勿論、われわれは、このポジションの有利さをできる限り活かして明日の決勝ではポイントを獲得してコンストラクターズ選手権のポジションをアップしたいと思っている。今は､チームにとって最高の予選結果を出せた最高の気分を多くの日本のファンの前でじっくりと味わいたい」とコメントした。