第16戦 日本GP 2003

2003年10月12日(日)

日本GP - 決勝レポート

2003年FIAフォーミュラ・ワン世界選手権最終戦日本GPにおいてクリスチアーノ・ダ・マッタが健闘7位でフィニッシュした。今年30歳となったブラジル人のダ・マッタは、今年4回目のポイントを獲得。そして、飛躍するべく、来年に向けて多くの経験を積むことができた。

パナソニック・トヨタ・レーシングの2台はスターティング・グリッド2列目からスタートして3回のピットストップを行う作戦をとった。激しい中段グループの争いの中で、2回ストップ作戦をとったチームに先行を許す結果となってしまった。先行されたドライバーの中にはチャンピオン争いを演じ、チャンピオンに最後の期待をかけられていたマクラーレン・メルセデスのKライコネン、BARホンダのJバトンとJビルヌーブに代わって出場した佐藤琢磨がいた。

「とても激しいレースだった。僕らは、最高の予選結果を示すことができたけれど、レースではそうは行かなかった。でも、鈴鹿のようなテクニカルサーキットで結果を残すことができ、ポイントもを獲得することができた。でもこのポイントは2ポイント以上に値する。終盤は本当に興奮したなんてもんじゃない。シューマッハー兄弟が後ろにいることがわかった。ミハエルががんがん攻めてきたけれど、僕は引かなかった。この大事なポイントを失わないために戦うしかなかった」とダ・マッタはコメントしている。

「すごくきついレースにも関わらず、僕らは頑張り、そしてクリスチアーノがポイントを獲得した。僕らはタイヤのグリップダウンを気にして3回ストップの作戦をととった。今年、同じような問題が何回かあったが、これは来年に向けて解決しなくてはならない課題だ。3セット目のタイヤに変えた時が苦しかった。しかし、チームはすでにどのようにすればよいかということがわかっているので、諦めずに頑張るだけだ。そして、来年はチームが成長してより実り多き結果を残せることを確信している」とパニスはコメントしている。

Mシューマッハーは序盤の佐藤琢磨との接触にも関わらず、最後は、ダ・マッタの背後を執拗に追って8位でフィニッシュ、1ポイントを獲得してライコネンに2ポイント差で新記録となる6度目のチャンピオンを決定した。彼のチームメイトRバリチェロが優勝したことでフェラーリチームは5年連続のコンストラクターズ選手権タイトルを獲得した。マクラーレンチームのライコネンとDクルサードが2位、3位でフィニッシュ。BARホンダのJバトンと佐藤が4位、6位。2人の中に割って入ってルノーのJトゥルーリが5位となった。

チーム代表のオベ・アンダーソンは、「われわれのホームグランプリにおいて2ポイントを獲得できたというのはとても良い気分だし、チームの本拠地のケルンに胸を張って帰れる。コンストラクターズ選手権を8位で終えたというのはまだわれわれがまだ2シーズンしか経験がない故かもしれない。そしてこの結果に全く満足していなくとも、今年達成された進化をわれわれは、喜ぶべきなのかもしれない。この悔しさを糧にして来年はトップチームとの差を縮めたい。この世界では一夜にして勝つことなどできない。そして戦いは常に厳しさを増している。今シーズンはF1にとって良い年であったと思う。そして、チームメンバーの一人一人の無限の献身的な尽力に対して感謝したい。2004年に向けての準備は明日からスタートする!」とコメントした。

チームマネージャーのアンジュ・パスカリは「今シーズンわれわれは多くを学び、その都度経験を蓄積してきた。チームとの短い経験の中でも高いモチベーションをもってレースに臨むオリビエや、他のカテゴリーから新しいチャレンジを開始したクリスチアーノと共に働くということは素晴らしかった。彼らは、チームために素晴らしい働きをしてくれ、リカルド・ゾンタと共にチーム一丸となった。これによってわれわれの将来はとても明るい」とコメントしている。