第1戦 オーストラリアGP 2004

2004年03月05日(金)

‘04F1世界選手権開幕 第1戦オーストラリアGP 公式練習開始

サード・ドライバーのリカルド・ゾンタも加わり、明日の予選へとセットアップ

2004年3月5日(金)(オーストラリア・メルボルン発)


F1世界選手権開幕戦オーストラリアGPの公式練習が、3月5日(金)オーストラリア・メルボルンのアルバート・パーク・サーキットで行われた。今シーズンは、競技規定改定にともない、金曜日は、2回の公式練習のみを行い、土曜日は、午前中の公式練習に続き、午後予選が行われ、日曜日の決勝に臨むこととなる。この間、公式練習から決勝レースまで、1ドライバーが使用出来るエンジンは、1機と規定された。また、昨年のコンストラクターズポイント上位4チームを除く各チームは、金曜日の公式練習に過去2シーズンで6回以上のF1出場経験を持たないドライバーを3台目のF1カーとして走らせることが出来ることとなった。パナソニック・トヨタ・レーシングは、午前11時から1時間行われた公式練習1回目からクリスチアーノ・ダ・マッタとオリビエ・パニスに、サード・ドライバーのリカルド・ゾンタも加わり、明日の予選へ向けてセットアップを続けた。

クリスチアーノ・ダ・マッタ : カーナンバー16 シャシー:TF104/02
  フリー走行1回目:14番手 1分28秒955(トップと3.828秒差) 11周
  フリー走行2回目:16番手 1分27秒710(トップと2.992秒差) 11周
「今日は、たった20周しか走れなかった。この周回数で多くの結論を引き出すことは容易ではない。公式練習1回目は路面のグリップを得ることが出来ず、あまり走り込まないことに決めた。公式練習2回目で、ブレーキに問題を抱えるとともに、パンクに見舞われてストップしてしまった。決して良い週末のスタートとは言えないが、リカルド・ゾンタは、今日、多くのタイヤ比較を成し得てくれた。お陰で、非常に有用なデータを集めることが出来た」

オリビエ・パニス : カーナンバー17 シャシー:TF104/03
  フリー走行1回目:16番手 1分29秒169(トップと4.042秒差) 12周
  フリー走行2回目:18番手 1分27秒807(トップと3.089秒差) 16周
「とても難しいオーストラリアでの初日であった。周回数をこなすことが出来ず、このアルバート・パークのコースにTF104をマッチさせるには、満足はいかなかった。これから、明日2回行われる公式練習に向けて、チームスタッフと協議する」

リカルド・ゾンタ: カーナンバー38 シャシー:TF104/04
  フリー走行1回目:11番手 1分28秒118(トップと2.991秒差) 17周
  フリー走行2回目:14番手 1分27秒165(トップと2.447秒差) 25周
「公式練習1回目のコースはとても滑りやすかったので、余り無理はしなかった。しかし、周回数が増えるにつれて、コンディションは良くなり、限界を見極めることが出来た。公式練習2回目では、タイヤ比較を続行し、多くの周回数を重ね、ベストのタイヤ選択が出来た。また、タイヤのパフォーマンスは、常に安定していた。そして、TF104のバランスの向上を図ることも出来、明日、2人のドライバーにきっと役立つはずだ。再びレースの行われる週末にサーキットに戻って来ることが出来てとても嬉しい」

マイク・ガスコイン:シャシー部門 テクニカルディレクター
「リカルド・ゾンタは、電気系に小さなトラブルを抱え、周回数に制約を受けてしまったが、2種類のタイヤを比較をすることが出来た。オリビエ・パニスとクリスチアーノ・ダ・マッタは公式練習1回目は、走行を控えたが、何周かは、セットアップのために走行した。リカルド・ゾンタは公式練習2回目でも多くの周回数をこなし、タイヤの比較を行った。そしてタイヤ選択はとても重要であった。また、2人のレースドライバーは、ささいな問題を抱えてしまった。クリスチアーノ・ダ・マッタは、パンクで走行を諦めなくてはならず、オリビエ・パニスは、ニュータイヤでの走行を、コースの混雑から阻まれてしまった。しかし、全体的に見ると、当初の目標は達成しており、データの蓄積も行えた。今、我々がやらねばならぬことは、予選と決勝へ向けて全力を注ぐことだ」

高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター 
「まだ、TF104のバランスは完全ではないが、明日に向けてのデータは、充分に蓄積することが出来た。明日午前中の公式練習で、午後の予選へと最終仕上げを行う」