第3戦 バーレーンGP 2004

2004年04月02日(金)

バーレーンGP - 練習走行レポート

F1世界選手権第3戦は、チームもドライバーも未知の地である5.417キロのバーレーンサーキットが舞台。中東で初めて開催されるグランプリだ。

気温はマレーシアほど高くはないが、コース路面の色が黒ずんでいるために熱を吸収するので、路面温度はセパンと同様に50度以上になっている。

砂と埃は、信頼性を損なう要因となるだろう。多くのチームがエンジンに埃が入り込まないようにフィルターを通常より多く重ね、その他にもドライブシャフト、ステアリングラックそしてダンパーに至るまで埃が入ってトラブルが起きないように注意をはらっている。

初日の練習走行でパナソニック・トヨタ・レーシングは満足のゆく結果を得られた。テストドライバーのリカルド・ゾンタが1分32秒335で10番手につけ、クリスチアーノダ・マッタが1分32秒761で14番手、そしてオリビエ・パニスが1分33秒094で16番手だった。

テストドライバーのゾンタがレースドライバー達よりも速かったのを予想して
いなかったわけではない。なぜならダ・マッタもパニスも週末を通して1基のエンジンしか使用できないため、金曜日にはエンジン回転を抑えて走行しているが、ゾンタはエンジン回転を抑える必要がないからだ。また、彼はタイヤテストを行っていて、レースドライバー達の2倍のタイヤセットを使用していることも、速かった理由だ。

「このサーキットにベストなタイヤを選択することができた。コースは最高で、コースの曲がる方向と傾斜がとても面白い。走行中ずっとクルマのバランスは良く、そしてクルマの信頼性はここでも高い」とゾンタはコメントしている。

「マレーシアと同じように好調な出だしなので、目標はポイント獲得だ。コースはすごく難しくてミスを犯しやすい。ラインを外れると泥や埃が多くて、それがタイヤに着くと一気にグリップを全く失ってしまう」とダ・マッタはコメントしている。

「新しいサーキットを走るというのはいつも楽しい。そしてバーレーンの人達は素晴らしいサーキットを造ってくれた。皆、明日はタイムをアップするだろう。サーキットの路面状況も良くなるしクルマのセットアップも進むから」とパニスはコメントしている。

フェラーリチームのRバリチェロが1分31秒450のトップタイムをマーク、 B MWウイリアムズのJPモントーヤが1分31秒451で2番手。BARホンダの第3ドライバー、Aデビッドソンがセッションの終わりに金曜日のコースコンディションが最高な状態で1分31秒488の3番手タイムを記録。世界チャンピオンのMシューマッハーは1分31秒732で4番手、以下ジャガーのCクリエン1分31秒789、Rシューマッハー1分31秒842の順。

テクニカル・ディレクターのマイク・ガスコインは初日の結果に満足して「われわれにとっては面白くなってきた。3名のドライバーはほぼタイヤの選択を終えたし、セッションの結果も良かった。思っていた以上に頑張ることができた」とコメントしている。

リカルド・ゾンタは、午前中の練習走行における最初のラップタイムで、バーレーン・インターナショナル・サーキットで開催された初のイベントでの最初の公式ラップタイム記録を刻んだドライバーとしてF1の歴史に名を残した。