第3戦 バーレーンGP 2004

2004年04月04日(日)

第3戦バーレーンGP決勝 2台トップ10フィニッシュ ポイント獲得は逃す

O.パニスが9位、C.ダ・マッタが10位。次戦からのヨーロッパラウンドで巻き返し

2004年4月4日(日)(バーレーン発)


F1世界選手権第3戦バーレーンGPの決勝レースが4月4日(日)バーレーン王国のバーレーン・インターナショナルサーキットで行われた。

人口70万人のバーレーン王国は、中近東諸国の中で、エジプトに次いで2位の観光立国。年間300万人以上の観光客が訪れるが、中近東初のF1GP開催とあって、バーレーン・インターナショナルサーキットには、イスラム圏の平日にも関わらず4万人を超える観衆が集まった。バーレーンへのF1GP誘致に尽力し、新設サーキットの副代表でもあるハリーファ首相も数多くの王族と共に見守る中、F1GPの長い歴史に新たな1ページが加えられた。

決勝日は朝から雲空。時折小雨まじりの強い風が吹き荒れ、土漠に砂嵐のような砂を巻き上げる悪天候。昨日と比べて気温も一気に下がり、すでに、規定に従いタイヤ選択を決定した各チームは、天を仰いで戦々恐々。しかし、午後になり、強い風は弱まり、薄日も覗き、徐々に気温も上昇。ドライコンディションで中近東初のF1GPはスタートを迎えた。

午後2時半に、気温31度、路面温度29度、湿度36%というコンディションで決勝レースがスタート。パナソニック・トヨタ・レーシングの2台は、いち早く7周目と8周目に給油ピットイン。その後の展開に賭けたが、上位進出はならず、オリビエ・パニスが9位、クリスチアーノ・ダ・マッタが10位でフィニッシュ。次戦、4月25日に決勝レースの行われる第4戦サンマリノGPから始まるヨーロッパ戦で巻き返しを図る。

優勝は、ミハエル・シューマッハ(フェラーリ)であった。

オリビエ・パニス : カーナンバー17 シャシー:TF104/03
  決勝:9位  56周/57周
「納得のいく週末だった。3回の給油ピットストップ作戦をとったことは良かったと思うが、9位に終わったことは本当に悔しい。しかし、全力で戦った結果なので仕方ない。また、今週末、計り知れないほどの貴重なサポートをしてくれたミシュランに感謝したい。次戦の行われるイモラでさらに全体的なパフォーマンスを向上するために、一丸となって作業を進めなければならない」

クリスチアーノ・ダ・マッタ : カーナンバー16 シャシー:TF104/02
  決勝:10位  56周/57周
「公式練習と予選ではパフォーマンスを発揮出来たが、決勝レースはとても厳しいものだった。レース中は、グリップの不足に苦しむこととなり、上位進出は難しく、10位という順位には不満が残る。3週間後には、イモラでヨーロッパラウンドが始まるが、それまで、全力でセットアップを煮詰めたい」

高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター 
「ベストは尽くしたが、惜しくもポイント獲得はならなかった。気温が下ったことで、我々の信頼性の高さも武器にはならなかった。この後、3週間あるので、次戦となるサンマリノGPまでには、大幅なレベルアップを図る」

冨田 務 : TMG会長兼チーム代表
「満足はしていないが、現状のパフォーマンスは引き出すことが出来た。2人のドライバーはもとより、エンジニアも、ピットクルーも全力で戦ってくれた。また、ミシュランタイヤにも感謝している。次戦のサンマリノGPには、新しい空力パーツも持ち込み、レースごとにステップアップを図り、パフォーマンスを向上する」