第4戦 サンマリノGP 2004
2004年04月20日(火)
ヨーロッパラウンド初戦 第4戦サンマリノGPからの巻き返しに邁進
3週間のインターバルの間に多くのテストを敢行、ポイント獲得へとフルアタック
2004年4月20日(火)(イタリア・イモラ発)
2004年F1世界選手権は、第4戦サンマリノGPで、いよいよ戦いの舞台をヨーロッパ大陸へと移す。パナソニック・トヨタ・レーシングは、4月25日(日)にイタリアのイモラ・サーキットで開催されるサンマリノGPへ向け、前戦バーレーンGPの後、3週間に渡るインターバルの間に、スペイン・バルセロナとホームサーキットであるポールリカール、そしてポルトガルのエストリルでのF1合同テストに参加した。
1周4.933kmのイモラ・サーキットはバンピーな路面と特徴的な縁石を持ち、チームとドライバーを悩ませる。昨年のサンマリノGPでは、パナソニック・トヨタ・レーシングのO.パニスが9位でフィニッシュ。惜しくもポイント獲得はならなかったが、C.ダ・マッタも12位で完走。シーズン初の2台完走を果たした。
クリスチアーノ・ダ・マッタ : カーナンバー16
「バーレーンGPの後、我々は2週に渡って効果的なテスト・セッションを行い、サンマリノGPへ向けて改善されたパッケージを最大限に活用すべく、ハードに働いてきた。バルセロナのテストでは、いくつかの新たな空力パッケージを試したが、これらの小さな改良の積み重ねが、我々にさらなる進歩をもたらしてくれるものと思っている。イモラはその特徴的な縁石など、我々のクルマに適しているとは言い難いサーキットだった。しかし、我々は先週ポールリカールでテストを行い、異なる状況やコンディションにクルマをより適応させるための方法を学んできており、イタリアでの今週末へ向け、上向いた調子を継続していきたい。現在の我々のポジションは望んでいたものではないが、一戦一戦を確実に戦い、そのポジションを上げていくべく努力を続けている」
オリビエ・パニス : カーナンバー17
「今週末のサンマリノGPにおける我々の目標は、不運なミスでポイント獲得を逃してしまった前戦バーレーンでのパフォーマンスを凌ぐものでなければならない。過去、イモラで我々は苦戦を強いられてきたが、以来チームの総力を挙げてクルマを改善してきている。そして、現在持っているパッケージで最大の能力を引き出すべく努力をしている。我々にとってポジティブなことは、誰もがチームとして非常によく働いているということだ。現状に満足することなく常にプッシュし続けなければならない。個人的には、1994年の悲劇の週末以来、イモラへ向かうのは楽しいことではないが、今年はR.ラッツェンバーガーとA.セナの10周忌であり、その想い出はより強くなることだろう」
リカルド・ゾンタ : カーナンバー38
「我々は、サンマリノGPへ向けて、ポールリカールでいくつかのタイヤテストを終えたばかりであり、この週末のために、良いタイヤを選択出来たと確信している。さらに、先週はエストリルで2日間に渡って、ミシュランとともにウェットコンディションのシミュレーションを行った。そこで我々は合計250ラップ以上を走破し、予定されたプログラムをすべて終えることが出来た。イモラがウェットコンディションになれば、我々にアドバンテージをもたらしてくれるはずだ。組み合わせるべき選択肢は数多くあるが、我々はそのすべてを正しく選択するために努力を続けなければならない。マレーシアとバーレーンにおいて、我々はポイント獲得目前まで達していた。あと、ほんの少しの運があれば、ポイントは我々の手の届くところにあるはずだ」
マイク・ガスコイン : シャシー部門テクニカルディレクター
「サンマリノGPは、パナソニック・トヨタ・レーシングにとって、次の開発ステップを見せる場となるだろう。我々は、クルマの重心を下げるために軽量化の作業を集中的に行ってきた。その結果、レースウィーク中に、よりセットアップしやすく、コースに合わせやすいクルマを用意してイタリアへと向かうことが出来る。また、最大のダウンフォースを必要とするイモラのサーキットに合わせて、特別にデザインされた前後の新しいウィングも用意している。イモラで速いラップタイムを刻むための鍵になるのは、縁石の攻略にある。それは過去我々のチームにとってのウィークポイントであったが、ポールリカールでのテストで、縁石攻略へのシミュレーションを行ってきており、きっと良い結果をもたらしてくれるものと期待している。チームの誰もがクルマをよくするために何をすべきか分かっており、この週末へ向けて我々が加えるべき改良は、正しい方向への小さな対応ですむはずだ」
冨田 務 : TMG会長 兼 チーム代表
「過去を振り返って、イモラ・サーキットはパナソニック・トヨタ・レーシングにとって決して得意なトラックとは言えなかった。しかし、我々は今年、より良い結果を望んでいる。“トヨタTF104”のデビューしたメルボルン以来、エアロダイナミクスを改善し、シャシー全体で軽量化を図り、重心を下げるなど、非常に多くの改良を続けてきた。これによって、過去我々が苦しんできたイモラの縁石においても、ドライバビリティが改善されていることを期待している。私はこの週末における具体的な目標をたてるつもりはない。なぜなら、我々はより長期的な視点での改良をしていかなければならないからだ。その代わり、これからの2004年シーズン中の開発において、シーズン序盤の3戦で見せたパフォーマンスを上回るべく、ステップアップをはかれると確信している」
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