第5戦 スペインGP 2004

2004年05月03日(月)

第5戦スペインGP 昨年初ポイント獲得のサーキットで巻き返しへ

自信のエンジンパワーを活かすべく、精力的なテストを経て、フルアタック

2004年5月3日(月)(スペイン・バルセロナ発)

ヨーロッパ大陸での本格戦へと戦いを進めたF1世界選手権は、第5戦スペインGPへと舞台を移す。

スペインGPの開催されるスペイン・バルセロナ近郊のカタルニア・サーキットは、1周4.730kmのテクニカルなコースレイアウトを持ち、数多くのF1合同テストが行われており、パナソニック・トヨタ・レーシングにとっても走行経験の多いサーキットである。また、昨年のスペインGPでは、C.ダ・マッタが6位でフィニッシュし、自身にとって初のF1選手権ポイントを獲得した。一方、予選6番手からスタートのO.パニスは、ポイント圏内で戦い続けていたが、惜しくもリタイアを喫した。

クリスチアーノ・ダ・マッタ : カーナンバー16
「我々は、スペインGPのために、大きな改良部品こそ用意しないが、カタルニア・サーキットは今年テストを行って来た他のどのサーキットよりも良い結果を出しているので、バルセロナに行くのを非常に楽しみにしている。“トヨタTF104”はカタルニア・サーキットに向いていると思うし、これまでのレースよりは良い結果が出せることを望んでいる。昨年、このバルセロナで6位フィニッシュを果たし、私にとって初めてのF1選手権ポイントを獲得することが出来た。この週末、昨年の再現を果たすべく全力で戦う」

オリビエ・パニス : カーナンバー17
「これまでバルセロナでのテストは、数千キロに及んでいるに違いない。そして、その結果からもこのサーキットはパナソニック・トヨタ・レーシングに適したサーキットといえる。昨年も我々は、このグランプリの週末を通じて常にトップ6以内を確保、高い競争力を示すことが出来た。今年は、ここまでの4戦より少しでも良い結果が得られることを期待している。カタルニア・サーキットは、多くのハイスピードコーナーを持つ、非常にタフなサーキットで、タイヤにも、ドライバーにも厳しい。“トヨタTF104”は、昨年の“トヨタTF103”に比べてハイスピードコーナーでのハンドリングが優れており、我々は他チームとのギャップを埋めるべく全力でアタックする。そうすれば必ずポイント獲得という結果がついてくるだろう」

リカルド・ゾンタ : カーナンバー38
「ほとんどのドライバー同様、私もカタルニア・サーキットを非常によく知っている。このサーキットでは過去多くのレースを戦ってきており、また、テストも数多くこなしてきた。非常にチャレンジングなサーキットであり、追い越しは非常に難しい。ダウンフォースと空力がラップタイムに大きく影響を及ぼすため、このセッティングが最重要となる。また、信頼性は常に必要とされるが、バルセロナでは、さらに重要となる。なぜなら、すべてのチームがすでにセットアップデータを持っており、クルマの限界も分っているからだ。このため、レースへの週末が始まってから、大幅な改良を行うことは非常に困難だ。何が起こるにせよ、このスペインでの週末が、我々にとって今まで以上の結果となることを望んでいる」

マイク・ガスコイン : シャシー部門テクニカルディレクター
「カタルニア・サーキットは、シーズン開始前にどのチームも多くのテストを行ってきた場所であり、空力の高い効率が要求される。パナソニック・トヨタ・レーシングは、これまでの数レースで、空力的な小さな改良を行ってきており、スペインGPへ向けて進化を続けてきた。また、これらのレースで我々はクルマの良いバランスを見つけだしており、バルセロナではそれがきっと役に立つと思う。確かに、我々と、上位チームとの差は縮まってきていると思うが、我々は彼ら以上の質を得て、前を行くために努力しなくてはならない。それが実現すれば、我々は数ポイントを獲得できると確信している。そしてそれはこの週末の目標でもある」

冨田 務 : TMG会長 兼 チーム代表
「開幕4戦を終え、選手権ポイントを得られなかったことを遺憾に思っている。しかし、我々はシーズン後半および来年へ向けて“トヨタTF104”の改良を全力で続けており、目標の達成は、遠くはない。バルセロナのコースは我々のチームに適しており、昨年はシーズン最初のポイントを獲得しているので、今年も同様の結果を期待している。我々は、もう少しの運を得る必要があるが、今週末にそれを成し遂げられれば、我々のハードワークが報いられるばかりでなく、2004年シーズン初ポイント獲得の喜びを世界中のトヨタファミリーとファンと分かち合うことになる」