第5戦 スペインGP 2004

2004年05月07日(金)

第5戦スペインGP公式練習 走り慣れたサーキットでセットアップを開始

サード・ドライバーのR.ゾンタが3番手タイムを刻み、トヨタTF104の仕上がりに手応え

2004年5月7日(金)(スペイン・バルセロナ発)

F1世界選手権第5戦スペインGPの公式練習が5月7日(金)スペインのカタルニア・サーキットで開始された。

各チームとも、シーズンオフのテストを含め、数多くの合同テストを繰り返し、知り尽くしたサーキットではあるものの、週末にかけて崩れるという天気予報に戦々恐々。青空を時折雲が覆う肌寒さの中で予選、そして決勝レースへ向けてのセットアップが始まった。

金曜日に2回、土曜日午前中に2回行われる公式練習の1回目は、午前11時から1時間にわたり、気温16度、路面温度26度、湿度50%というドライコンディションのもとで開始された。サード・ドライバーのリカルド・ゾンタも加わり3台体制で臨んだ公式練習の1回目では、リカルド・ゾンタが1分16秒639の4番手でチームをリード。午後2時から1時間行われた公式練習2回目は、気温が18度、路面温度も39度、湿度54%へと若干上がったものの、終盤20分には、にわか雨が路面を濡らし、天候は刻々と変化。この難しいコンディションで、やはり、リカルド・ゾンタが1分16秒360の3番手タイムを刻み、トヨタTF104の着実な仕上がりに手応えを得た。

クリスチアーノ・ダ・マッタ : カーナンバー16 シャシー:TF104/04
  公式練習1回目:15番手 1分18秒362(トップと2.704秒差) 12周
  公式練習2回目:10番手 1分16秒833(トップと0.898秒差) 24周
「今日の公式練習初日は、我々のタイヤ選択に自信の持てる結果となった。我々は、多くの周回を重ねることが出来、TF104は、良く走ってくれた。コースコンディションは、2回のセッションで大きく変化したが、どんな状況下でも対応出来ることを結果が物語っており、自信を得ることが出来た」

オリビエ・パニス : カーナンバー17 シャシー:TF104/03
  公式練習1回目: 9番手 1分17秒489(トップと1.831秒差)  6周
  公式練習2回目:11番手 1分16秒925(トップと0.990秒差) 23周
「公式練習初日の成果に満足している。初日とはいえ、クルマのセットアップとタイヤ選択で多くの収穫を得ることが出来た。ただ、私がタイムを稼ごうとした周回では、他車が多く走行しており、TF104本来のポテンシャルは、発揮することが出来なかった。しかし、明日への手応えは掴んだ」

リカルド・ゾンタ : カーナンバー38 シャシー:TF104/06
  公式練習1回目: 4番手 1分16秒639(トップと0.981秒差) 26周
  公式練習2回目: 3番手 1分16秒360(トップと0.425秒差) 37周
「今週末への幸先の良いスタートとなった。公式練習1回目は、タイヤの比較を行ったが、すでに、4月の終わりにムジェロでのテストで得た成果をものにすることが出来た。午後の公式練習2回目は、タイヤ選択を確認するうえで、ロングラン走行も行えた。テストの成果からも、このサーキットは、TF104に適しており、この週末に今季初ポイントを獲得する条件が揃っているものと期待している」

マイク・ガスコイン : シャシー部門 テクニカルディレクター
「今日は我々にとって非常に有意義な一日となった。3台目のTF104を駆ったリカルド・ゾンタは、いつものようにミシュランタイヤの評価に集中し、成果をあげてくれた。しかし、午後の結果に関しては注意深く分析する必要がある。午後の公式練習では小雨に見舞われ、トリッキーなコンディションになったが、3人のドライバーは、クルマのバランスに満足していた。全体的には、コンペティティブな一日であり、チームも良い仕事をしてくれたが、まだ改良は出来るので、明日も進化を見られるものと確信している」

高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター 
「路面の変化が激しいカタルニア・サーキットでの公式練習初日で、期待通りのタイムを刻むことが出来た。さらに、セットアップを向上出来る余地があるので、明日午前中の公式練習で予選タイムアタックに向けて、徹底的に仕上げる」