第5戦 スペインGP 2004

2004年05月09日(日)

スペインGP - 決勝レポート

パナソニック・トヨタ・レーシングにとって期待が大きかったスペインGPであったが、クリスチアーノ・ダ・マッタが13位、オリビエ・パニスは66周レースの中盤にリタイヤという残念な結果となってしまった。

パニスは、チームにとって今シーズ最高グリッドの7番手を獲得したが、レースは、2回目のピットストップでのピットレーンのスピード違反により、ドライブスルーペナルティーを受け、それまでの好走が台無しとなってしまった。

最初の給油までパニスは7番手を走行していたが、最初のスティントを少し長めに走行しているクルマに対して、ピットインで3つ順位を下げることとなった。

「スタートは非常に良かったが、すぐにグリップが足りないことが分かった。そして2回目の給油に入ったときにピットレーンスピードリミッターに問題が起きた。僕のミスなのか、リミッターの故障かは分からないけれど、もし僕のミスだったら申し訳ないことをした。ペナルティーを受けた後に油圧系のトラブルが発生してギアとハンドルが効かなくなってしまった」とパニスはコメントしている。

「バルセロナのサーキットというのは、クルマのパフォーマンスが正確に結果に出るサーキットであって、予選の結果は期待が持てるものだったが、レースではポイントを獲得できるようなペースでは走れなかった。終盤は調子良くなったが、最初の2スティントは全くペースを上げられなくて、走行中にラインを外れてニュータイヤのアドバンテージを全然活かせなかった。それがなかったら5秒前にフィニッシュしたジャガーのMウェーバーを捕らえられていたのに」とダ・マッタは、コメントしている。

パナソニック・トヨタ・レーシングのシャシー担当テクニカルディレクター、マイク・ガスコインは「昨日の素晴らしい予選結果の後、われわれは、決勝で速いレースペースを維持するという厳しい課題に直面することは分かっていた、そして、それが現実となってしまった。最初のセットのタイヤは空気圧が高すぎ、また、オリビエがドライブスルーペナルティーを受けてしまった。その時すでに彼の車に油圧低下が起きているのはデータから分かっていた。作業的にはチームは頑張ったと言えるが、クリスチアーノの結果が明らかに示すように、われわれは、決勝のペースを何とかして上げなけれならない」とコメントしている。

フェラーリのMシューマッハーが2004年の勝率100%を維持し、F1における自身75勝目を記録した。RバリチェロがルノーのJトゥルーリとFアロンソをおさえてフェラーリの今シーズン3回目となる1-2フィニッシュを達成した。BARホンダの佐藤琢磨は5位に入り、以下BMWウイリアムズのRシューマッハー、ザウバー・ペトロナスの Gフィジケラ、BARホンダの Jバトンの順。

シリーズは2週間後に魅惑のモンテカルロへ舞台を移して第6戦を迎える。パナソニック・トヨタ・レーシングは、難しいモナコに向けての準備を来週フランスのポールリカールで行う。リカルド・ゾンタがTF104で火曜日から金曜日までテストを行い、2人のレースドライバーは、パニスが火曜日と水曜日、その後のセッションはダ・マッタが引き継ぐことになっている。