第6戦 モナコGP 2004

2004年05月20日(木)

第6戦モナコGP ピットが新装成った市街地特設コースで公式練習を開始

サード・ドライバーのR.ゾンタも加わり、難コースでの予選、決勝へとセットアップ

2004年5月20日(木)(モナコ公国・モンテカルロ発)

F1世界選手権第6戦モナコGPの公式練習が5月20日(木)モナコ公国のモンテカルロ市街地特設コースで開始された。

新たにピットエリアを拡大、昨年までの手狭な仮設ピットは、見違える程に立派となり、これまでパドックに移動して行っていた整備作業もピットで行えるなど、効率良く、安全性も増して、伝統の市街地特設コースは、様相を一変した。

モナコGPの慣例に従い、明日金曜日は、F1GPの公式走行は無く、木曜日に2回、土曜日午前中に2回行われることとなった公式練習の1回目は、午前11時から1時間にわたり、気温22度、路面温度29度、湿度69%という薄曇りの下で開始された。サード・ドライバーのリカルド・ゾンタも加わり3台体制で臨んだ公式練習の1回目は、走行開始32分後にM.ウェーバー(ジャガー)の火災で、7分間、赤旗で走行が中断され、12時7分まで延長して行われたが、リカルド・ゾンタが1分17秒426の4番手でチームをリード。午後2時から1時間行われた公式練習2回目は、気温21度、路面温度31度、湿度72%のコンディションで、やはり、リカルド・ゾンタが1分15秒690の8番手タイム、クリスチアーノ・ダ・マッタが1分16秒743の13番手、オリビエ・パニスが1分17秒007の15番手タイムで、あさって土曜日の公式練習、そして予選へと臨むことになった。

クリスチアーノ・ダ・マッタ : カーナンバー16 シャシー:TF104/04
  公式練習1回目:13番手 1分18秒889(トップと2.387秒差) 22周
  公式練習2回目:13番手 1分16秒743(トップと2.002秒差) 31周
「今日の公式練習初日は、我々にとって満足のいくものであった。クルマのバランスも納得のいくもので、これまで他のサーキットで直面した問題は、改善されている。とはいえ、路面の凹凸では、わずかにバウンドし、全体的に、まだグリップの不足も感じられる。また、多くの周回を重ねられ、タイヤの評価も行うことが出来、タイヤの選択に関しては、この週末へと手応えを得られた」

オリビエ・パニス : カーナンバー17 シャシー:TF104/07
  公式練習1回目:14番手 1分19秒218(トップと2.716秒差) 17周
  公式練習2回目:15番手 1分17秒007(トップと2.266秒差) 24周
「チームの努力によって、問題無く、初日をこなすことが出来た。モナコでの公式練習は、24台が狭く、短い距離の公道特設コースを走行するので、混雑して、条件の良いクリアラップに恵まれるのは容易なことではない。せっかく新しいタイヤを装着してタイムアップがはかろうと思っても、叶わなかった。しかし、我々3台の成果は、納得出来るものであった。我々は、明日の自由な時間を、土曜日朝へ向けての、さらなる改善のために費やすつもりだ」

リカルド・ゾンタ : カーナンバー38 シャシー:TF104/03
  公式練習1回目: 4番手 1分17秒426(トップと0.924秒差) 28周
  公式練習2回目: 8番手 1分15秒690(トップと0.949秒差) 34周
「今朝の公式練習の段階では、正しいコンパウンドのタイヤを選択するのは、非常に難しかった。しかし、それでも、多くのタイヤを比較し、セッションの終わりには、我々に合った解決策を見出すことが出来た。このコースは、些細なドライビングのミスも許されないが、我々が無事に、公式練習初日を終え、有意義なデータを収集出来たことは、決して容易い事ではなかったが、満足している」

マイク・ガスコイン : シャシー部門 テクニカルディレクター
「ドライバー達は、いつもの金曜日の公式練習と同じく、タイヤ選択を含め、セットアップのプログラムを遂行してくれた。全ての選択が上手く行っている。午前のセッションでは、3台共、ハンドリングの不調とリアの挙動に悩まされたが、午後のセッションでは改善することが出来た。TF104は、再び、信頼性を証明し、ドライバーはパフォーマンスを発揮してくれて、とても成果の上がった初日だった」

高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター 
「路面の刻々と変わる初日のモナコで、色々なデータを収集して有意義な1日となった。セットアップはまだ充分とは言えないが、方向性は見出すことが出来た。明日1日をかけて、さらにデータを解析し、土曜日へ向けて着実に仕上げる」