第6戦 モナコGP 2004
2004年05月23日(日)
第6戦モナコGP パナソニック・トヨタ・レーシング2台揃ってポイント獲得
C.ダ・マッタが6位。O.パニスも不運のピットスタートから執念の追い上げで8位
2004年5月23日(日)(モナコ公国・モンテカルロ発)
F1世界選手権第6戦モナコGPの決勝レースが5月23日(日)モナコ公国のモンテカルロ市街特設コースで行われた。
午後2時に決勝レースへのフォーメーションラップがスタートしたが、オリビエ・パニスがスタート出来ず。全車午後2時09分に、再びフォーメーションラップのやり直し。しかし、オリビエ・パニスはこのフォーメーションラップもスタート出来ず、77周で競われることなった決勝レースをピットスタート。クリスチアーノ・ダ・マッタは、12位から序盤戦へと突入した。ところが、早々3周目にG.フィジケラ(ザウバー)が、佐藤琢磨(BARホンダ)のエンジンブローの白煙に行く手を遮られるように転倒し、セーフティカー導入。午後2時26分に再スタートが切られ本格戦が始まった。その後は、クリスチアーノ・ダ・マッタが、着実に追い上げ、46周目には、常勝M.シューマッハ(フェラーリ)も戦列を去る波乱のレースで躍進。一時4位争いに加わる健闘を見せ、途中ドライブスルーペナルティを受けるハプニングも克服し、6位でフィニッシュ。オリビエ・パニスも、ピットスタートながら、ベテランの執念を見せ付けて8位でチェッカーフラッグ。パナソニック・トヨタ・レーシングは、2台揃って、見事、今季初ポイントを獲得した。
優勝は、J.トゥルーリ(ルノー)であった。
クリスチアーノ・ダ・マッタ : カーナンバー16 シャシー:TF104/04
決勝:6位 76周/77周
「今シーズンで一番力を発揮出来たレースだった。6位で3ポイントを獲得出来たことは素晴らしいが、もっと良い結果も得られたはずだ。クラッチに不調を抱え、2回目のピットストップでは、タイムロスをし、後続車の走路を阻んだとして、ドライブスルーペナルティも課せられてしまった。このドライブスルーペナルティは、本当に妥当だったかは、裁定を仰ぎたい。私は、R.バリチェロよりも、2、3秒しか遅れておらず、最初のピットインでは、彼の前に出ることさえ可能だった。本当に不運なペナルティを受けてしまった。4位さえも手中にあったのに6位に甘んじてしまったのが悔しい」
オリビエ・パニス : カーナンバー17 シャシー:TF104/07
決勝:8位 74周/77周
「2回もスタート出来なかったにもかかわらず、8位を得られたことは、チームとしては良しとせねばならない。レース中のほとんどで、ブレーキに問題を抱えてしまい、ブレーキをかばいながら、戦わざるをえなかった。しかし、ベストを尽くしてチェッカーフラッグをくぐり、ポイントも獲得出来たことは、応援をしてくれている、トヨタファミリーとともに、喜びたい。ただ、これは、ほんの序章にしか過ぎず、我々は、来週のレースに向けて体制を整えなくてはならない」
マイク・ガスコイン:シャシー担当 テクニカルディレクター
「チームの努力で2台共ポイントを獲得出来たことは素晴らしい。ただ、2台共クラッチに問題を抱え、オリビエ・パニスは、スタートに失敗してしまった。また、クリスチアーノ・ダ・マッタは、ペナルティを課せられてしまったが、規則の公平という見地からも、今後、FIAの裁定を待ちたい」
高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「何が起こるか分からないモナコGPで、両ドライバーが共に、辛抱強く、全力で戦い抜いてくれた。2台揃ってのポイント獲得には、我々の信頼性が大きな武器となった。次戦は、チームの地元で行われるヨーロッパGPなので、この一週間をぎりぎりまで作業を続け、連続ポイント獲得を目指す」
冨田 務 : TMG会長兼チーム代表
「今まで苦手としていたモナコGPで、2台揃ってポイントを獲得出来たことは、我々にとって画期的とも言える。波乱のレースでチームの対応も大変であったが、マイク・ガスコインを始めとして、機敏に戦い抜いたことが、成果に結びついた。今後のレースも、自信を持って戦いに臨み、着実に進歩し続ける」
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