第7戦 ヨーロッパGP 2004

2004年05月28日(金)

ヨーロッパGP - 練習走行レポート

パナソニック・トヨタ・レーシングは、ニュルブルクリンクでの週末、初日の練習走行でオリビエ・パニス-1分31秒910、クリスチアーノ・ダ・マッタ-1分30秒531そしてリカルド・ゾンタ-1分30秒949と中位ではあるが、今後が期待できるタイムをマークした。

他のグランプリ開催地に比べ、ドイツのエイフェル山地にあるニュルブルクリンクは、気温が多少低く、特にその日の早い時間帯はそうである。それが、土曜日早朝のセッションと日曜午後2時からの決勝のコンディションでは大きなシャシーパフォーマンスの差を生じさせる。

「気温の大きな変動はタイヤチョイスを難しくする。僕は、タイヤチョイスの主眼を予選のパフォーマンスよりもロングランでの性能に置いている。パフォーマンス上での好評価とロングラン時の性能低下を比較して、最終的に決勝に向けて良いバランスのタイヤを今回選択できた」とゾンタはコメントしている。

パニスは、彼自身とチームのサーキットにおけるパフォーマンスに満足しているが、何人かのドライバーの行動には不満を持っていた。

「今日、最初は小さな問題があったけれど、チームが良く対応してくれた。最終的にかなり速い周回を重ねていたが、ミナルディーのBラインダースに出くわしたら、彼は変な動きをしたんだ。ときとしてクルマがドライブし難い場合があるけれど、ミラーを見ることは本当に必要だ」とパニスはコメントしている。

ダ・マッタにとってもまずまずな金曜日の練習走行だった。「クルマのバランスはすごく良いけれど、もう少しグリップがほしい。一つ気になることといったら、タイヤの性能の落ち込みがやや大きいことかな」とコメントした。

昨年ポールポジションを獲得したマクラーレン・メルセデスのKライコネンがBARホンダのAデビッドソン(1分29秒447)より若干速い最速タイム1分29秒355をマークした。フェラーリのMシューマッハーは1分29秒631で3番手、BMWウイリアムズのRシューマッハーが1分29秒671で4番手、以下マクラーレンのDクルサード1分29秒700、フェラーリのRバリチェロ1分29秒865の順。

エンジン担当のテクニカルディレクター、ルカ・マルモリーニは「課題はグリップ不足を解消することだが、ドライバーが指摘しているグリップの低下にも注目している。だが、エンジンについて言えば、全く心配はない」とコメントしている。

ニュルブルクリンクは、海抜約500メートルに位置し、気圧が低いことから5%くらいパワーロスするのでF1のエンジンにとってはストレスのかかるサーキットではない。