第7戦 ヨーロッパGP 2004

2004年05月29日(土)

ヨーロッパGP - 予選レポート

オリビエ・パニスが2004年F1世界選手権第7戦、ヨーロッパGPのニュルブルクリンクサーキット決勝に向けて今シーズン3回目となるトップ10グリッドを獲得した。

パニスは、この5.148キロのサーキットで、ブラジル人チームメイトのクリスチアーノ・ダ・マッタよりほんの少し速い1分29秒697を記録。ダ・マッタは、1分29秒706のタイムでパニスの直後、11番手につけている。

「二人のタイムが接近しているのは、僕らがクルマの性能を最大限に引き出していることを証明していると思う。再びトップ10となれたことには満足しているし、モナコの好調を持続し、さらなるポイントが獲得できれば、チームにとってもうれしいことである。われわれにとってホームレースと言っていいこのニュルブルクリンクサーキットには工場から多くのスタッフが来るから、彼らが努力の結果を確認できる機会でもあるんだ」とパニスはコメントしている。

金曜日の練習走行でタイヤの性能の落ち込みを心配していたダ・マッタも結果に喜んでいた。
「タイム的にはもう少し行けたかと思う。第4、5コーナーでもう少しタイムを稼げたのは確かだった。でも全体としては良い予選結果だと感じている。路面にラバーが乗った状態では、タイヤのパフォーマンスも良くなり、ミシュランは本当によく頑張ってくれた。モナコを除くサーキットでは、トップチームが常に上位を独占する状況にあり、難しいことではあるけれども、タイヤのパフォーマンスは、一周の速さと、安定性が共に良いので、再びポイント獲得へベストを尽くせると思う」とダ・マッタはコメントしている。

フェラーリのMシューマッハーが60回目、今季5回目のポールポジションを1分28秒351のタイムで獲得。佐藤琢磨が2番手タイムの1分28秒986で肉薄した。佐藤は日本人ドライバーとして歴史的な初のフロントロースタートを切ることとなった。

以下、モナコ勝者、ルノーチームのJトゥーリ、マクラーレン・メルセデスのKライコネン、BARホンダのJバトン、ルノーのFアロンソの順。

シャシー担当のテクニカルディレクター、マイク・ガスコインは、「Mシューマッハーはずば抜けたタイムでポールポジションを獲得したけれども、その後方は僅差のタイムの中にひしめき合っている。われわれのタイムを例にとってもフロントローから0.7秒しか差が無く、これは、われわれのクルマが進歩していることを示している」とコメントしている。

最後に、オリビエとクリスチアーノは夕方、ニュルブルクリンクで行われているトヨタ・ヤリスカップ参戦車を使って、一般の人を同乗させる機会を持った。リカルド・ゾンタも木曜日に同じ催しに参加し、「蒼い顔をしながらもみんな楽しんでくれたと思うよ」と同乗した人たちを怖がらせていた。