第8戦 カナダGP 2004

2004年06月12日(土)

カナダGP - 予選レポート

FIAフォーミュラ・ワン世界選手権第8戦カナダ GPの予選で、パナソニック・トヨタ・レーシングのクリスチアーノ・ダ・マッタが1分14秒851で12番手、オリビエ・パニスが1分14秒891の13番手で決勝レースのグリッドポジションを獲得した。

今年は地元のヒーロー、ジャック・ビルヌーブがF1に参戦していないが、モントリオールの熱狂的なファン達のF1人気は衰えず、今年も沢山の人でグランドスタンドは埋め尽くされ、今シーズン最初の北米大陸で行われる決勝レースを前にした予選は盛り上がりを見せた。

「今シーズン最高の予選アタックとは言えない。あとコンマ2秒から3秒はタイムを短縮できたと思う。でも僕らは決勝レース重視の戦略をとっていて、堅実な走行に終始一貫した。予選ではアンダーステアの傾向が強かったが、逆に言えば、決勝レース中、リアタイヤをうまく使いこなせるはずだ」とダ・マッタはコメントしている。

金曜日の練習走行では不満足な結果だったパニスは、予選では満足の行く走行ができた。「ローダウンフォースサーキットに合わせてセットされたクルマできついブレーキングを多用する為、予選での周回は注意深く判断して進めなければならなかった。つまり、ちょっとしたバウンドやブレーキのロックで容易にスピードが落ちてしまう。コンマ何秒か稼いでも簡単にコンマ5秒くらい損してしまうんだ」

決勝のグリッドはこれまでとは異なる様相となった。BMWウイリアムズのRシューマッハーが1分12秒275のタイムで今シーズン最初のポールポジションを獲得、0.066差でBARホンダのJバトンが続き、3番手にモナコの勝者ルノーのJトゥーリが1分13秒023でつけ、以下、BMWウイリアムズのJPモントーヤ1分13秒072、ルノーのFアロンソ1分13秒308、以上5番手までをミシュランタイヤ勢が占め、6度のチャンピオンに輝くフェラーリのMシューマッハーは1分13秒355で6番手だった。

パナソニック・トヨタ・レーシングのシャシー担当テクニカルディレクター、マイク・ガスコインは「われわれは、タイヤにとってもそしてレース戦略にとっても最適なクルマをセットアップできたので決勝ではパフォーマンスに満足できるだろう。われわれの選択したミシュランタイヤの性能はとても安定しているので、これまでのレースよりもうまく行くように期待している。カナダはブレーキとエンジンにきついレースだが、われわれの信頼性の高さで2台共にチェッカーフラッグを受け、ポイントを獲得したい」とコメントしている。