第9戦 アメリカGP 2004
2004年06月16日(水)
パナソニック・トヨタ・レーシング 雪辱戦となるアメリカGPへ挑戦
0.パニスは、レースの聖地“インディアナポリス”で記念すべきGP出場150戦目
2004年6月16日(水)(アメリカ・インディアナポリス発)
北米大陸でのF1GP2連戦の締め括りは、3週間前に伝統の一戦“インディ500”が繰り広げられたインディアナポリス・モーター・スピードウェイへと舞台を移す。
昨年の“インディ500”では、トヨタエンジン搭載車が、初出場ながら国産メーカー初勝利の栄冠を獲得したものの、今年の2連覇は惜しくもならず、さらに、先週行われたF1GP北米大陸2連戦の初戦カナダGPでは、2台完走8位フィニッシュでポイント獲得の直後に、車両規定違反で無念の失格。この重なる悔しさと雪辱を晴らすべく、パナソニック・トヨタ・レーシングは、万全の体制を整えて第9戦アメリカGPへと挑むこととなった。
アメリカGPの行われるインディアナポリス・モーター・スピードウェイのコースは、“インディ500”の行われる2.5マイルオーバルコースのメインスタンド前を逆走、オーバルコース途中からF1専用の低速で曲がりくねったインフィールドコースに入り、再びオーバルコースのバンクへ合流して最高速でストレートを駆け抜けるという、スーパースピードウェイの一部を使用するテクニカルコース。
パナソニック・トヨタ・レーシングは、昨年のアメリカGPで、オリビエ・パニスが過去最高位となる予選3番手、クリスチアーノ・ダ・マッタは予選9番手から決勝レースへと臨んだ。しかし、気まぐれな雨に翻弄され、9台が戦列を去るというサバイバルレースで、クリスチアーノ・ダ・マッタが9位フィニッシュ。オリビエ・パニスは惜しくも完走はならなかった。
クリスチアーノ・ダ・マッタ : カーナンバー16
「インディアナポリス・モーター・スピードウェイでレースをすることには、特別な印象を持っている。昨年初めてインディアナポリスでのレースを戦ったが、実力を発揮することが出来ず、忙しい週末だったとしか印象には残っていない。今年は、まず何よりもドライコンディションでのレースになってくれることを望んでいる。インディアナポリス攻略のポイントは、17秒もの間、スロットルの全開を必要とするピット前ストレートでの最高速向上と、ツイスティなインフィールドセクションでのコントロール性を両立させるべく、ダウンフォースレベルをどこまで詰められるかということだ。昨年の予選タイムは非常に接近したものになり、私は9番手のグリッドとなったが、3番手グリッドを獲得したO.パニスとはわずか0.4秒しか違わず、トップ10は1秒以内の僅差だった。私は、すぐに迫っている次戦を前に、前戦カナダGPのあと、マイアミでリラックスした数日を過ごした。フラストレーションのたまる先週末の出来事を忘れるためにも、インディアナポリスでは確実かつ素晴らしい結果が得られることを期待する」
オリビエ・パニス : カーナンバー17
「このインディアナポリスでのアメリカGPで、私は記念すべき150戦目のGP出場となる。こんなに多くのレースを戦ってこられたとは自分自身信じられない。数多くのレースを戦ってきたが、今でも常に、レースに対する情熱は若かった頃と変わっていない。今まで戦ってきた149のレースの中には、良いレースも悪いレースもあった。しかし、中でも最高のグリッドの一つである、3番手グリッドを獲得したのは、昨年“トヨタTF103”とともに臨んだインディアナポリスの予選のことだった。もちろん、今年も同じように出来るという確信があるわけではない。しかし、チームの誰もが、カナダGPでの失望のあと、その雪辱を果たすことを目標にしている。インディアナポリス・モーター・スピードウェイは、すばらしい環境を持っており、毎年、レースウィークを過ごすために訪れるのが楽しみだ」
リカルド・ゾンタ : カーナンバー38
「2000年に、インディアナポリスでのF1GPが新たに始まった時に、私は決勝レースを戦い、6位でフィニッシュという結果を残しているが、決して好みのサーキットの一つというわけではない。とはいえ、金曜日に私がこのサーキットを走り、タイヤ評価およびクルマのセットアップ、ロングランテストを行うときには、良い結果が得られることを熱望している。カナダGPの前にモンツァでテストを行ってから、とくに新しいパーツは使用していないが、モンツァのテストは非常に有意義なテストであり、その成果を今週末のレースで活かせると思っている」
冨田 務 : TMG会長 兼 チーム代表
「伝統的なサーキットであるインディアナポリス・モーター・スピードウェイにおいて、昨年のアメリカGPで予選2列目を得られたこと、そして昨年の“インディ500”で1-2-3フィニッシュを獲得出来たことは非常に喜ばしい記憶である。先週のカナダGPにおける、我々のパフォーマンスは、全体的に見ても悪くなかったし、“トヨタTF104”の能力を最大限に引き出すことが出来たと満足している。そして、今週末のアメリカGPでも、同様の競争力を発揮し、カナダGPで不運にも失ったポイントを奪還することを期待している。私はそれが可能であることを信じるとともに、チームスタッフの誰もがモチベーションを高いレベルで維持し、トヨタのファイティングスピリットを発揮してくれるものと確信する」
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