第9戦 アメリカGP 2004

2004年06月18日(金)

F1第9戦アメリカGP公式練習 熱気を突いてセットアップを開始

R.ゾンタを加えた3台体制でデータ蓄積とタイヤの選択に成果

2004年6月18日(金)(アメリカ・インディアナポリス発)

F1世界選手権第9戦アメリカGPの公式練習がアメリカ・インディアナ州のインディアナポリス・モーター・スピードウェイで開始された。

公式練習の1回目は気温28度、路面温度45度、湿度59%と、快晴、そして容赦なく強烈な太陽が照りつける蒸し暑さの中、午前11時から1時間にわたって行われた。パナソニック・トヨタ・レーシングは、サード・ドライバーのリカルド・ゾンタを加えた3台体制でデータ蓄積とセットアップを開始。25周を走り込んだリカルド・ゾンタが1分12秒366の5番手でチームをリード。オリビエ・パニスは1分12秒631で9番手、クリスチアーノ・ダ・マッタが1分13秒555で16番手。2時間のインターバルの後、午後2時から1時間行われた公式練習2回目は、気温29度、路面温度48度、湿度54%と、さらに暑さが増す中、クリスチアーノ・ダ・マッタが1分11秒893の7番手、オリビエ・パニスは1分11秒994で8番手、リカルド・ゾンタが1分12秒019の9番手で続いた。3台共に順調に周回を重ね、明日の予選、日曜日の決勝へ向け、体制を整えた。

クリスチアーノ・ダ・マッタ : カーナンバー16 シャシー:TF104/04
  公式練習1回目:16番手 1分13秒555(トップと2.201秒差) 18周
  公式練習2回目: 7番手 1分11秒893(トップと1.528秒差) 35周
「午前中の公式練習から上手く行った。我々は、シャシーのセッティングとタイヤ評価を行い、金曜日にやるべきことを遂行した。タイヤの選択に手応えは得たが、公式練習初日には、どのチームも異なった作業を進めているので、一概に語ることは出来ない。そして、最も重要なことは、いかにトラクションを得るかであるが、総合的に見てもアメリカGPへの初日としては納得のいくものだった」

オリビエ・パニス : カーナンバー17 シャシー:TF104/03
  公式練習1回目: 9番手 1分12秒631(トップと1.277秒差) 16周
  公式練習2回目: 8番手 1分11秒994(トップと1.629秒差) 30周
「我々は、2回の公式練習で、2種類のタイヤコンパウンドを評価するために、ロングラン走行も行った。そして、我々3人が、トップ10のタイムを記録出来たことは、とても嬉しい。さらに、私は他車で混雑している時の走行となってしまったことを考えると、さらにタイムアップの余地があり、これは、明日への励みにもなっている。チームは頑張っており、明日が楽しみだ」

リカルド・ゾンタ : カーナンバー38 シャシー:TF104/07
  公式練習1回目: 5番手 1分12秒366(トップと1.012秒差) 25周
  公式練習2回目: 9番手 1分12秒019(トップと1.654秒差) 42周
「2000年にここでレースを戦ったが、今朝は、全く新しいサーキットのような感触だったので、まず、サーキットを学ぶことから始めた。そして、公式練習2回目では、タイヤの選択とロングラン走行を進める中で、クルマのバランスを改善することが出来た。私が最後の新しいタイヤを使用した時は、コース上が混んでおり、車間距離を取るためにも若干後退してしまった。その結果、ブレーキを最適な温度に保つことが出来ず、ブレーキでタイヤをロックさせて、コンマ1秒を失ってしまった。しかし、納得の行く仕事をこなすことが出来て幸せだ」

マイク・ガスコイン : シャシー部門 テクニカルディレクター
「ノートラブルで充実した初日であり、手応えも得られた。いつものように、今日は、ミシュランタイヤがインディアナポリスのために持ち込んだタイヤの評価に時間を費やした。3人のドライバーは、公式練習1回目では、目だったタイムは記録しなかったが、我々は、何も深刻な問題は無かった。さらに、タイヤの選択において、いくつかの興味深いデータも得ることが出来た。総合的に見ても、競争力はあり、今日、トップ10に3台が入ったことは、週末への素晴らしいスタートとなった」

高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター 
「高速と低速のセットアップバランスが難しいインディアナポリスで、3ドライバー共に、安定してタイムアップをはかることが出来た。また、タイヤや空力に関するデータも充分に蓄積することが出来た。明日は、一時雨の降る可能性もあるが、すべてのコンディションに対応すべく、万全の準備を進める」