第9戦 アメリカGP 2004

2004年06月19日(土)

アメリカGP - 予選レポート

2004年F1世界選手権シリーズの折り返しとなるインディアナポリスで行われるアメリカGPでパナソニック・トヨタ・レーシングのオリビエ・パニスが8番手グリッドを獲得した。

4.192kmのインディーサーキットでパニスは1分11秒167をマーク、5月のバルセロナで記録した今季のチーム最高予選順位にはひとつ及ばなかった。彼の予選タイムはフェラーリのポールポジションタイムからわずか0.94秒差だった。

「今季4回目のトップ10内の予選グリッドを獲得でき、満足のいく結果だったと思う。予選では良い走りができたので、この結果を決勝につなげ、ポイント獲得できるように集中したい。クリスチアーノもカナダで頑張ってくれたし、何とか良い印象で北米ラウンドを締めくくりたい」とパニスはコメントしている。

ダ・マッタは、1分11秒691のタイムで11番手に位置している。「予選での調子は本当に良かったのでもう少し順位を上げられると思っていた。突風が影響しているのではないかと思うけど、あるセクションでは未だグリップが足りない。積極的に行きたい時も、少し慎重に行かざるをえないのが、ちょっぴり辛いね。しかしながら、われわれの競争力はアップしているので決勝が期待できる」とコメントしている。

またしてもフェラーリがフロントローを独占、Rバリチェロが1分10秒223で今季7勝を記録しているMシューマッハーに0.18秒差を着けてポールポジションを獲得。2列目のグリッドはBARホンダが独占、佐藤琢磨が1分10秒601でチームメイトのJバトンの1分10秒820を退けた。前の2列と同じように3列目はBMWウイリアムズが占め、JPモントーヤが1分11秒062、 Rシューマッハーが1分11秒106の順。

パナソニック・トヨタ・レーシングのシャシー担当テクニカルディレクターのマイク・ガスコインは「もう少しグリッド順位を上げたかったという欲はあるが、ここで見せた全体的な競争力は良いものだった。クリスチアーノが言っているグリップ不足は、両車に共通していることだが、オリビエがあとコンマ何秒か速かったらトップ5に食い込めていたことからも、まずまずの結果だと思う。明日、ポイント獲得できるように期待しよう」とコメントしている。

オリビエのグランプリ150戦目を記念したパーティーでは、約150人のジャーナリストがパドックに集まり、彼の記録を祝った。彼の永年の友人、ルノーのJトゥルーリも参加した。オリビエは、パナソニック・トヨタ・レーシングの相談役であるオベ・アンダーソンによってペインティングされたマンガのようなスタイルで登場し、チームは限定記念150戦キャップとミニチュアヘルメットを配った。そしてニュルブルクリンクで応募した150ワードのオリビエ物語賞の発表があり、デンマークのジャーナリストピーター・ニガードが受賞した。受賞作は以下のとおり。

<素顔のパニス>
もし、あなたが150戦目を迎えた素顔のオリビエ・パニスを見つめたいのなら、それは1994年にデビュー戦のホッケンハイムで2位でフィニッシュしたことではなく、1997年にモントリオールで足を骨折しながらも自信を失わなかったことでも、そして1996年モナコの価値ある優勝でもない。昨年パナソニック・トヨタ・レーシングが彼のF1参戦10周年を祝うパーティーをマニクールで催した。彼が最も大切にしている家族、妻のアンと3人の子供の内2人がそこに出席し、父親を祝い楽しい時間を過ごした。幸せな、そしてリラックスした彼、それこそが素顔のオリビエだ。他のチームから好感を持たれるドライバーがどれだけ居るだろうか。事実、オリビエはレースをするために生まれてきてた誰からも好かれるドライバーであり、レーシングドライバーになるべくしてなった人物なのだ。