2004年06月20日(日)

アメリカGP - 決勝レポート

インディアナポリスで開催されたアメリカGPにおいて、オリビエ・パニスが素晴らしいドライビングで5位入賞を果たし、選手権ポイント4点を獲得。これにより、チームはコンストラクター選手権の順位を7位に上げた。一方、クリスチアーノ・ダ・マッタはスタート直後からトラブルに苦しみ、17周してリタイアとなった。

グランプリ参戦150戦目を自ら祝ったパニスは「ホッケンハイム（ドイツGP）でアップデイトされた新しいクルマが登場するけれど、現在のTF104で素晴らしいレースを戦って多くのポイントを獲得するというのは最高だ。週末を通じてクルマは調子が良かったし、特に、安定して素晴らしい性能を発揮したタイヤを供給してくれたミシュランに感謝したい。この結果でチームの皆も喜んでくれたし、これからのハードワークに大きな励みなる」とコメントしている。

ダ・マッタは悔しさを隠しきれず、「オリビエが僕らの本当の実力を示してくれたからこそ、彼をバックアップできなかったのが残念だ。僕のトラブルはスタート直後の第2コーナーで後ろからぶつけられたことがきっかけだった。クルマの後ろにダメージを受け、ギヤボックスがおかしくなり、結果的にストップしてしまったんだ」とコメントしている。

ドラマチックなレースは、またしてもMシューマッハーの優勝となった。彼は78勝目を記録し、今年9戦して8勝している。ポールポジションからスタートしたRバリチェロは2位に入り、フェラーリチームは6回目の1-2フィニッシュを達成した。BARホンダの佐藤琢磨は、鈴木亜久里以来14年ぶりに表彰台に立った日本人ドライバーとなった。後方のグリッドからスタートしたルノーのJトゥルーリは追い上げて4位。オリビエの後ろにはマクラーレン・メルセデスのKライコネンが6位、チームメイトのDクルサードが7位。そしてZバウムガルトナーが8位に入って、ハンガリー人ドライバーとして初の選手権ポイント獲得し、ミナルディチームへの今季コンストラクター選手権初ポイントをもたらした。

パナソニック・トヨタ・レーシングのシャシー担当テクニカルディレクターのマイク･ガスコインはレースを評価して「率直に言って、オリビエがトップクラスのレースを展開してくれた。彼がとても安定したペースで高い競争力を示してくれたことに満足している。クリスチアーノはオープニングラップで後ろから押され、ディフィーザーを壊されたのでピットインさせたが、その時には１速ギヤを失っていた。ディフィーザーを失うとクルマのバランスが崩れてしまうため、何とか調整して彼をコースに復帰させた。セイフティーカーがコースインしている際にその作業をやり終えたのだが、1速ギヤに続き、2速ギヤも失ってしまいどうしようもできなくなってしまった」とコメントした。

パナソニック・トヨタ・レーシングは、アップデイトされたシャシーがデビューする7月25日のホッケンハイムの前にフランスGPとイギリスGPの2連戦を戦う。