第9戦 アメリカGP 2004

2004年06月20日(日)

第9戦アメリカGP決勝 波乱のレースでO.パニスが健闘 5位入賞

昨年のドイツGPに続きチーム最高位タイ記録。C.ダ・マッタは、惜しくも戦列を去る

2004年6月20日(日)(アメリカ・インディアナポリス発)


F1世界選手権第9戦アメリカGPの決勝レースが6月20日(日)インディアナ州のインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われた。

昨日、予選終了後には、パドックで、オリビエ・パニスのF1GP出場150回目を祝う集いが行われた。F1関係者、ジャーナリストはもとより、親友のJ.トゥルーリ(ルノー)など多数が駆けつけ、今年もアメリカGPを戦う、現役最年長のベテランドライバーを祝福した。

アメリカGP決勝日を迎えたインディアナポリスは、3週間前の“インディ500”とは打って変わり、朝から快晴。午後12時に気温24度、路面温度46度、湿度39%というコンディションの下、73周にわたる決勝レースがスタート。しかし、スタート直後の第2コーナーで5台が接触。イエローフラッグが出され、序盤戦が始まった。この混乱で、クリスチアーノ・ダ・マッタは追突を受けて、ピットイン。戦列への復帰は果たしたものの、ギアに不調を抱えることとなり、17周目に戦線離脱。オリビエ・パニスが波乱のレースを果敢に戦い抜き5位でフィニッシュ。昨年のドイツGPに続く、チーム最高位タイ記録を飾った。

優勝は、M.シューマッハ(フェラーリ)であった。

オリビエ・パニス : カーナンバー17 シャシー:TF104/03
  決勝:5位  73周/73周
「好結果を得られ、チームにとって最高の週末になった。150回目の記念すべきグランプリで、4ポイント獲得という、素晴らしいプレゼントも得ることが出来、とても幸せだ。チームが戦闘力の高いクルマを仕上げてくれたことで、納得の行くレースを戦うことが出来た。これは、今週末への努力の結果ともいえる。そして、インディアナポリスへ向けて素晴らしいタイヤを提供してくれたミシュランタイヤに感謝の意を表したい。終盤戦では可能な限り攻め、首位から37秒差でレースを終えることが出来たことは、ほぼ完璧といえる。これからもトップ6でレースを終えることを続けなければならない」

クリスチアーノ・ダ・マッタ : カーナンバー16 シャシー:TF104/04
  決勝: リタイア  17周/73周
「上手くスタートは切ったものの、第2コーナーで他車に追突されてしまった。すぐにピットインしたが、1速ギアを使うことが出来ず、さらには、ストップせざるを得なかった。このギアの不調は、追突が原因であり、あまりにも早くレースを終えることになってしまった。しかし、我々は高い戦闘力を発揮し、今後のレースへの自信へと繋がった」

高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター 
「オリビエ・パニスもチームスタッフも、全力を出し切って、今シーズン最高の結果を叩き出してくれた。クリスチアーノ・ダ・マッタは、不幸にもスタート直後に受けた追突のダメージから、リタイアせざるを得なかったのが、本当に悔しい。再びヨーロッパでの2連戦となるが、次戦はオリビエ・パニスのホームグラウンドでもあるフランスGP。この好調を維持して、さらなるポイント獲得へと突き進む」

冨田 務 : TMG会長兼チーム代表
「クリスチアーノ・ダ・マッタは、残念だったが、オリビエ・パニスとチームが頑張り、トップと同一周回で、とても気持ちよく戦うことが出来た。そして、ポイントを獲得したことは嬉しいが、それ以上に、今週末、高い戦闘力を発揮したことが励みとなった。とはいえ、トップに比べると、まだ速さが足りない。後半戦に向けてさらに改良を進めて、トップグループへと挑戦を続ける」