第11戦 イギリスGP 2004
2004年07月07日(水)
第11戦イギリスGP 伝統の高速サーキットで雪辱戦へと体制固め
昨年、初のトップ走行を経験したシルバーストーンで、ポイント獲得に期待
2004年7月7日(水)(イギリス・シルバーストーン発)
パナソニック・トヨタ・レーシングは、フランスGPを終え、ヨーロッパ2連戦の2戦目、イギリスGPへと戦いの舞台を移す。イギリスGPは、英国モータースポーツ発祥の地と呼ばれる、伝統の超高速サーキット、シルバーストーンで行われるが、チームは去る6月に行われた合同テスに参加しており、トータルで274周を走り込み、有意義な結果を得ている。
2週連続開催というタイトなスケジュールながら、フランスGPを終えて2日後の7月6日(火)には、ロンドンの中心街リージェント・ストリートでF1カーのデモンストレーションランのイベントが行われ、“トヨタTF103”とともにクリスチアーノ・ダ・マッタが参加、3.2Kmの公道を疾走した。
昨年のイギリスGPで、パナソニック・トヨタ・レーシングのクリスチアーノ・ダ・マッタは、17周に渡って首位を走行し、7位でフィニッシュ。ポイントを獲得した。また、オリビエ・パニスは11位でフィニッシュ。2台完走を果たした。
クリスチアーノ・ダ・マッタ : カーナンバー16
「私にとって今年のイギリスGPウィークは、いつもよりも早く、火曜日の夜に行われた、リージェント・ストリートでのパレードから始まった。集まった大観衆には本当に驚かされた。この種のイベントは、ファンの非常に近くで走りを見せることが出来るという点で理想的であり、盛り上がりは格別だった。イギリスGPの行われるシルバーストーン・サーキットは、昨年、特殊な状況下ながら初めてトップを走るという経験をしており、忘れられない場所である。もちろん、今年その再現を期待してはいない。しかし、シルバーストーンは非常に好きなサーキットであり、ここでのレースをいつも楽しんでいる。私は6月に、ここシルバーストーンのテストで成果をあげたが、この週末を予測するのではなく、何が起こっても全力で立ち向かいたい」
オリビエ・パニス : カーナンバー17
「シルバーストーン・サーキットは、好みのサーキットの中でも上位に位置し、ここでのレースは常にエンジョイしている。週末は雨の予報も出ているようだが、我々はウェットでもドライでも、全力を尽くして戦う。マニクールでは大きな失望の結果に終わったが、それを取り戻せることを期待している。しかし、そのためには、我々のパフォーマンスが、チェッカーフラッグを受けるまで、レースウィークを通じて一貫している必要がある」
リカルド・ゾンタ : カーナンバー38
「シルバーストーンは、ドライビングとエンジニアリングの両面から見てもテクニカルで、走りがいのあるサーキットだ。非常に高速なサーキットで、スタートしてすぐに7速まで入るストレートと、6速で抜けるコップスコーナーが待ち受ける。その後、4速まで落とし、ベケッツコーナーを抜けたら、ハンガーストレートで一気に7速までシフトアップする。ストウコーナーを抜け、ハードブレーキングと共に一気に2速に落とすクラブコーナーまで、それまでのスピードを殺さないようにすることが重要だ。そして再び7速までアップしたら、アビーコーナーから橋の上を全開で抜けていく。最後は、このコースでは比較的低速なブルックランズを抜けてルフィールドへと向かうが、ここは次ラップへのストレートスピードのために、スムースに抜けていくことが重要だ」
マイク・ガスコイン : シャシー部門 テクニカルディレクター
「シルバーストーンは、いくつかの高速コーナーを備えた、とてもエキサイティングなサーキットだ。セットアップは、恐らくバルセロナに似たものになるだろう。それは他の、最大のダウンフォースを必要とするサーキット同様、我々の“トヨタTF104”にとって得意なサーキットでないことはわかっている。予選においては、我々は十分なパフォーマンスを示すことが出来ると思っているが、この種のサーキットでは、レース中のペースを保つことが難しい。我々は、ホッケンハイムでデビューする進化改良型の開発のために全力で働いており、ここシルバーストーンでは、主要なニューパーツは用意していない。イギリスGPは、現行スペックの“トヨタTF104”でのレースは最後となるが、これで開発が終了するわけではなく、ホッケンハイムでデビューする進化改良型は、単にプロセスのスタートにすぎない。まずは今週末のシルバーストーンに集中し、信頼性が維持されることを確認すると共に、ポイント獲得へ向けて全力を尽くさなければならない」
冨田 務 : TMG会長 兼 チーム代表
「昨年、我々はイギリスGPで、非常に奇妙な状況下ではあったが、レースの3分の1をリードするという記録を得た。それは我々のパフォーマンスレベルを表したものではなかったが、我々がレースをリードした時に、そのポジションを守ることも可能だということを示すことが出来た。先週のフランスGPでは、我々の真の競争力を発揮することが出来ず、残念な結果に終わってしまった。ホッケンハイムでのデビューが予定されている、我々の進化改良型の開発と同時に、シルバーストーンで、“トヨタTF104”の持てる能力の全てを発揮するために最大の努力をする」
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